矢野耕平先生の中学受験お悩み相談室

2019-01-28中学受験の塾通い

質問

 中学受験を考えている小学5年生の息子がいます。性格はおっとりしており優しい感じです。
 親から見ると競争心があまりないように感じます。成績は決して悪くはありませんが、最近の成績は伸び悩んでいるようです。
 先日、塾の面談で中学受験は息子の性格上おすすめできないようなことを言われました。
 なお、本人には中学受験の意思はあります。
 そもそも、中学受験に"向いている"子、"向いていない"子ということはあるのでしょうか?

回答

 こんにちは。
 塾の面談でそのようなことを言われると、いろいろと悩んでしまいますね。

 結論から申し上げると、中学受験に"向いている"性格、"向いていない"性格というのはありません。
 息子さんはおっとりとした優しい性格の持ち主だそうですが、そのような性格の子は中学受験生には大勢います。
 学習面に目を向けると、この手のお子さんはマイペースで、ときにはお母様がじれったくなってしまうことがあると思います。しかしその一方で、他者をさほど気にせず、また、模試の得点に一喜一憂することなく、淡々とやるべきことに取り組んでいけるという長所があります。

 競争心のある子は一見「中学受験向き」のように思いますが、やはり一長一短あります。ライバルの友人に負けたくないと猛烈に学習を進められる反面、たとえば、得点を気にするあまりストレスを溜めこんだり、ときにはカンニングに走ってしまったりという事態に陥ることもあります。

 補足ながら、中学受験で"学力が伸びる"姿勢、"学力が伸びにくい"姿勢というのはあります。
 前者は「自ら学び、自ら教わる」姿勢です。知的好奇心にあふれていて、分からないところは積極的に質問してその場で解決するような子はぐんぐんと成績が向上します。後者は、中学受験勉強を「やらされている」「おしつけられている」という姿勢になってしまっている子です。親からただ塾に通わされているような子は、授業で自らいろんな知識を吸収しようという意欲が見られないものです(もちろん、わたしたちプロの塾講師はそういう子をどう変えていくかに精励恪勤しているわけですが)。



 最後に、塾の講師が顧客である保護者に対して「中学受験はおすすめできない」と切り出すのは(営業面を考えても)大変に珍しいことです。塾の講師がそのような判断を下した具体的な理由をたずねてみてはいかがでしょうか。ひょっとすると、思いもよらない問題、課題が息子さんにあるのかもしれません。

 お悩みが早期のうちに解決することを願っております。

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矢野耕平先生
大手塾に13年間勤めたのちに、2007年に中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を設立。代表を務めるとともに国語と社会を担当しています。
著書として『LINEで子どもがバカになる「日本語」大崩壊』(講談社+α新書)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)など多数。2018年12月上旬に「旧名門校 VS 新名門校 今、本当に行くべき学校と受験の新常識がわかる! 」(SB新書)が刊行。
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プロフィール

1973年東京生まれ。大手塾に13年間勤めたのちに、2007年に中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を設立し、代表に就任。東京・自由が丘と三田に校舎展開している。また、学童保育施設「ABI-STA」特別顧問 も務める。著書に『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)、『iPadで教育が変わる』(マイコミ新書)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)『LINEで子どもがバカになる「日本語」大崩壊』(講談社+α新書)など多数。2018年12月上旬に「旧名門校 VS 新名門校 今、本当に行くべき学校と受験の新常識がわかる! 」(SB新書)が刊行。


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