矢野耕平先生の中学受験お悩み相談室

2019-04-08中学受験の家庭学習

質問

 先生、はじめまして。小5の息子のノートの取り方が汚いのが気になります。字もとても汚いですし、あとで本人も読めるのか心配なくらいです…。綺麗な字で丁寧にノートを取るよう指導したいところなのですが、先生はどう思われますか?

回答

 こんにちは。
 女の子は概して丁寧な字を書けるのですが、男の子は字が雑な子が多いですよね。わたしも採点や記述添削などをしているとそのあまりの「汚さ」にイラッとすることがよくあります。
 ただ、字を「ゆっくり」「丁寧に」書くことを強要すると、途端に学力面でスランプになってしまうケースがあるのです。どうしてでしょうか。
 字が雑な男の子、とりわけ学力上位の子は「文字を書くスピードよりも頭の中で『書きたい』内容がどんどん思い浮かび、慌ててそれに追いつこう」とした結果、判読に苦慮するような字を書いてしまうように思います。
 つまり、「文字」の綺麗さを最優先にしてしまうと、そこばかりに意識が集中してしまい、頭を働かせなくなってしまう、思考停止に陥ってしまう危険性があるのです。
 息子さんの様子を見ていて、このケースに該当するのであれば、そこはぐっと我慢して見守ることも一つの手だと思います。
 また、ノートをあたかも「芸術作品」のように綺麗に仕上げようと専心するタイプの子がてますが、概して学力面で低迷していることが多いのは、いま挙げた理路と密接に関係しているのだろうと考えています。


 わたしが男子校の説明会などに足を運んだ際によく聞くのは、「雑な字はさほど気にしていない」ということです。加えて、「どんなに汚い字であっても、こちらでそれらをなんとか識別するように努めています」と公言する学校もあるくらいです。学校の先生方も先述した理路を痛感しているからでしょう。


  ただし、国語でいうと「漢字の書き取り」だけについては、ゆっくりじっくり時間をかけて「丁寧な」字で書くよう指導すべきです。ここだけは「トメ・ハライ」をはじめ、入試のときには厳しく採点されることが多いからです。
 また、算数の「数字」の書き方があまりにも酷い場合、これもやはり指導したほうがよいでしょう。たとえば、「0」と「6」、「1」と「7」の区別がしづらいなど……。計算ミス多発の原因になってしまいますので、ここは気をつけさせるべきです。


 息子さんが前向きに勉強に励み、学力を向上させることを願っています。




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矢野耕平先生
大手塾に13年間勤めたのちに、2007年に中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を設立。代表を務めるとともに国語と社会を担当しています。
著書として『LINEで子どもがバカになる「日本語」大崩壊』(講談社+α新書)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)など多数。2018年12月上旬に「旧名門校 VS 新名門校 今、本当に行くべき学校と受験の新常識がわかる! 」(SB新書)が刊行。
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プロフィール

1973年東京生まれ。大手塾に13年間勤めたのちに、2007年に中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を設立し、代表に就任。東京・自由が丘と三田に校舎展開している。また、学童保育施設「ABI-STA」特別顧問 も務める。著書に『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)、『iPadで教育が変わる』(マイコミ新書)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)『LINEで子どもがバカになる「日本語」大崩壊』(講談社+α新書)など多数。2018年12月上旬に「旧名門校 VS 新名門校 今、本当に行くべき学校と受験の新常識がわかる! 」(SB新書)が刊行。


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