矢野耕平先生の中学受験お悩み相談室

2019-09-13中学受験の家庭学習

質問

 矢野先生、こんにちは。小学5年生の息子が苦手な算数の勉強を後回しにします。夏休み、重点的に勉強しようと目標を立てたのですが、結局目標の範囲が終わりませんでした。苦手科目を避けてしまうのを克服するにはどうしたら良いでしょう……。

回答

 こんにちは。
 5年生のこの時期、算数の難度がぐっと高くなり、苦手にしている息子さんにとってはつらい日々が続いているのでしょう。特に「比」を理解できるかどうかは、今後の算数の成績に大きく関わってきます。
 さて、昨今の中学入試では「算数」「国語」「理科」「社会」をバランスよく得点できるかが問われるようになっています(20年くらい前までは算数勝負の学校が多くありました)。
 4科の合計点を伸ばすための近道は「苦手科目」の克服にあると考えます。
 どうしてでしょうか?
 たとえば、ある模試(仮に算国各150点・理社各100点としましょう)で算数60点・国語120点、理科70点・社会70点の合計320点だったとしましょう。目標ラインが350点だとすると、あと30点分どの教科で上積みを図るべきなのでしょうか。
 もうお分かりですね。国語で150点取るよりも、算数で90点取るほうが現実的であり、その可能性は高いのです。
 換言すれば、苦手科目を苦手なまま放置しておくと、いつまでたっても成績が伸び悩むことになってしまいます。



 それでは、苦手な算数を克服するためにはどうすればよいでしょう。
 保護者にお願いしたい子のチェックポイントを2点挙げてみます。

1.適正なレベルの問題に取り組んでいるか。
 塾によっては指示が不明瞭なところもあります。お子さんが取り組んでいる問題に「難しすぎるもの」「易しすぎるもの」が含まれていないかどうか確認してください。問題の取捨選択をおこなうことで時間を短縮することができます。

2.学習サイクルが確立できているかどうか。
 お子さんが日々「自転車操業」的に宿題に追われていることはありませんか。この曜日の何時から何時は理科の宿題を、この曜日の何時から何時は算数の宿題……といった感じで、学習の「ルーティン化」を確立することが大切です。これだけで、余裕のある取り組みに可能性が高まります。そのための「週間スケジュール表」を作成するのも有効です。

 さらに、息子さんがお通いの塾に連絡を入れて、担当講師より算数の取り組みについての具体的な方策を聞き出してみましょう。意外な課題が浮かび上がってくるかもしれません。

 息子さんが苦手な算数を克服して「好き」になり、楽しんで中学受験勉強に日々励めることを願っています。


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矢野耕平先生
大手塾に13年間勤めたのちに、2007年に中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を設立。代表を務めるとともに国語と社会を担当しています。
著書として『LINEで子どもがバカになる「日本語」大崩壊』(講談社+α新書)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)など多数。2018年12月上旬に「旧名門校 VS 新名門校 今、本当に行くべき学校と受験の新常識がわかる! 」(SB新書)が刊行。
中学受験業界に精通されている矢野先生へ、ぜひ受験の不安や疑問などお寄せください!




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プロフィール

中学受験専門塾「スタジオキャンパス」代表。東京・自由が丘と三田に校舎を構える。国語・社会担当。著書に『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)、『LINEで子どもがバカになる』(講談社+α新書)、『旧名門校 VS 新名門校』(SB新書)など多数。最新刊は『男子御三家 麻布・開成・武蔵の真実』(文春新書)、『早慶MARCHに入れる中学・高校』(朝日新書)。現在、プレジデントOnline、こそだてオウチーノなどで記事を連載している。


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