こんにちは。
そうですか。息子さんは家庭学習のみで中学受験に挑むのですね。
ご質問を拝読する限り、いまの息子さんは各科目どのようなレベルに達しているのか(模試による数値データ)、また、どこの学校を目指しているのかが見当がつかないため、正直回答するのが難しいです。
ただ、過去問の取り組み方についてはほんの少しだけアドバイスできそうですので、そこにしぼって説明をいたします。
「少しヒントを出すと分かる」という基礎問題が5~6問あるということですが、まずは息子さんの出来なかった問題をチェックして、それらを一覧化しましょう。
それによって、どのような単元、またどのような設問を苦手にしているのかが見えてくると思います。
その上で、単元別に問題が掲載され、それぞれ詳しく解説をしている参考書を手に入れて、「苦手分野」の克服に努めましょう。
具体的な教材を紹介すると、日能研教務部(みくに出版)の執筆する『理科メモリーチェック』『社会メモリーチェック』、『算数ベストチェック』『国語ベストチェック』などをおすすめします。四谷大塚(四谷大塚出版)の執筆する『四科のまとめ』あたりも便利です。
また、過去問に取り組む際は、時間配分を意識しつつ、「取らなければいけない問題」「落としても仕方のない問題」の見極めができるよう訓練するべきです。過去問や学校のwebサイトに掲載されている「受験者平均点」や「合格者平均点」を参照し、それぞれの科目の目標点を決めておくことも大切です。
最後に、息子さんが「自力」で解けるようにするためには、当たり前ですがメンター(指導者)の存在が不可欠です。保護者の方は良きメンターとして機能しているでしょうか。
教材だけ与えても、適切な助言がないと何も意味がありません。
もし、ご自身の指導に自信が持てない、あるいは、そのような時間を確保するのが難しいというのであれば、個別指導塾などに中学入試直前の短期指導をお願いしたほうがよいでしょう。
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中学受験専門塾「スタジオキャンパス」代表。東京・自由が丘と三田に校舎を構える。国語・社会担当。著書に『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『男子御三家 麻布・開成・武蔵の真実』『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(ともに文春新書)、『旧名門校 VS 新名門校』(SB新書)など多数。最新刊は『令和の中学受験 保護者のための参考書』(講談社+α新書)。現在、AERA dot.やプレジデントOnline、ビジネスジャーナルなどで連載記事を執筆している。