矢野耕平先生の中学受験お悩み相談室

2016-10-07中学受験その他

質問

小4の息子がいます。親としては、中堅の私立中学校への進学を志望していますが、本人は夏休み中、通塾はしていたもののそれ以外の時間は外で遊んでいました。入試本番までまだ時間はありますが、この状態で本格的な受験モードに入れるのか心配です。本人は受験にトライしたい気持ちはあるようですが、勉強よりも遊びを優先する面が気になります。
外遊びばかりしようとするわが子は、中学受験に向いていないのでしょうか。
息子がもっと勉強するようになってほしいのですが、家でできる働きかけがあれば教えてください。

回答

 こんにちは。
 外遊びが大好きな小4男子。いいじゃないですか! 家に籠って黙々とゲームなどに興じている子に比べれば健康的です。

 伺えば、夏休みはちゃんと塾通いしていたとのこと。たとえギリギリでも宿題にちゃんと取り組めているのであれば、いまはあまり心配しなくてよいでしょう。
 お母様にとってはつい眉をひそめてしまう外遊びではありますが、実は学ぶことがとても多い時間です。多くの草花や虫に出会うことで季節的な感覚が磨かれてきます。実際、中学受験塾の多くは4年生の理科で「植物」「昆虫」などを扱います。

 こんな話を思い出しました。
 わたしの塾に通っていたある男の子は理科の成績が常にトップクラス。その理由を尋ねると、理科が好きになったのは小学校低学年時「釣り」にはまったのがきっかけだったとのこと。釣り上げた魚を図鑑で調べていくうちに、魚のみならず世界のさまざまな事象を知りたくなって、「虫」「動物」「鳥」「恐竜」……そして、「地球」「宇宙」など、興味の枝葉を広げていったようです。


外遊び


 このように、外遊びが中学受験の学習に役立つことも多々あるのです。ですから、「外遊び」=「害悪」であるという決めつけは早計です。

 これがたとえば、野球やサッカー遊びだとしたら……中学受験勉強には直接関わりがないかもしれませんが、それでも友だちとの関係性の構築を学ぶかけがえのない時間になります。何より基礎体力をつけられるのは今後の成長において大きな意味があります。

 さて、お子さんが宿題を放り出したり、塾の勉強に全く集中できなかったりするほど外遊びに興じているのであれば、それは問題です。
 このような場合は、1週間のスケジューリングをしっかりすることが肝要です。勉強するときは勉強する、遊ぶときは遊ぶ、という線引きを明確にすべきでしょう。

 最後に学習スケジュールを組む際のポイントを3点にまとめました。ご参考になさってください。

*就寝時間・起床時間はなるべく一定にしましょう
*無理な学習スケジュールを立てないようにしましょう
   【例】45分ルール(45分勉強したら、必ず15分の休みをとらせる、など)
*「自由時間」は必ず確保しましょう

 お子さんの活発さが失われることなく、中学受験勉強にも楽しんで取り組んでいけることを願っています。



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矢野耕平先生
大手塾に13年間勤めたのちに、2007年に中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を設立。代表を務めるとともに国語と社会を担当しています。
著書として『LINEで子どもがバカになる「日本語」大崩壊』(講談社+α新書)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)など多数あります。
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プロフィール

1973年東京生まれ。大手塾に13年間勤めたのちに、2007年に中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を設立し、代表に就任。東京・自由が丘と三田に校舎展開している。また、学童保育施設「ABI-STA」特別顧問 も務める。著書に『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)、『iPadで教育が変わる』(マイコミ新書)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)『LINEで子どもがバカになる「日本語」大崩壊』(講談社+α新書)など多数。2018年12月上旬に「旧名門校 VS 新名門校 今、本当に行くべき学校と受験の新常識がわかる! 」(SB新書)が刊行。


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