矢野耕平先生の中学受験お悩み相談室

2016-11-10中学受験その他

 11月も半ばとなったこの時期、願書の準備などを進める方も多いと思います。
 以前、わたしのブログにて公開していた記事を再掲します。

 最初に断っておきますが、願書の記入内容の出来不出来が子どもの合否に関係することはありません。それでも細心の注意を払って願書の作成に力を入れてほしいと思うのです。

 その理由はただひとつ。子どもの入試結果が思わしくなかったときに、保護者が「ああ、あのとき、私が書いた願書の内容が悪かったからだわ」などと塞ぎ込まないため。とりわけ真面目なお母さんほどそう思い詰めてしまいがちです。しかし、そのそぶりが入試後の子ども、いやご家庭に悪影響を与えてしまうこともあるのです。

 ここでは詳しくは書きませんが、要するに「自身の力量不足を認めたくない」子どもにとって責任転嫁できる(つけ入ることのできる)格好の材料になってしまいかねないということです。 願書を練りに練って作成していただき、「親がすべきことはしっかりやった」と晴れ晴れとした気持ちで子どもを入試に送り出してほしいと思います。

願書作成時の様子

 前置きが長くなってしまいましたが、それでは「保護者のための中学入試願書作成講座」をはじめましょう。

 今回は「志望理由」に絞って簡単にポイントを説明します。

 まずは、下の「志望理由作成例」を見てみましょう。

本校の志望理由

 拝啓
 季冬の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。この度は愚息が本校の入試にてお世話になります。
 本校に憧れたのは、小学校4年生の秋です。文化祭にお邪魔させていただき、愚息に多くの展示物を見せてあげました。その中で、生徒たちの書道の展示を拝見いたしました。そのダイナミックな筆使いに学校の校風「自由闊達、のびやかに」が表れており、ぜひこんな学校で過ごさせてあげたいと思いました。今の愚息を見ていると、性格的に臆病であり、なかなか前向きに物事に向かうことはありません。そんな愚息の性格をこういう環境で修整したいと思った次第です。
 あと、生徒たちの登下校を観察したことがあり、その表情が生き生きとしていたことも印象に残り、その際に大きな声で先生方や事務スタッフの皆さんにごあいさつなさっていた姿も印象に残っています。
 こういう理由で志望します。
 敬具


 いかがでしょうか?かなりおかしな文章に感じられませんか?
 おかしいと思われるところをチェックしてみてください。
 次回、この志望理由作成例の訂正箇所を解説します。



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矢野耕平先生は大手塾に13年間勤めたのちに、2007年に中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を設立。代表を務めるとともに国語と社会を担当しています。
著書として『LINEで子どもがバカになる「日本語」大崩壊』(講談社+α新書)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)など多数あります。

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プロフィール

1973年東京生まれ。大手塾に13年間勤めたのちに、2007年に中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を設立し、代表に就任。東京・自由が丘と三田に校舎展開している。また、学童保育施設「ABI-STA」特別顧問 も務める。著書に『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)、『iPadで教育が変わる』(マイコミ新書)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)『LINEで子どもがバカになる「日本語」大崩壊』(講談社+α新書)がある。


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