さて、前回「中学入試・面接対策その1」という記事を公開しました。今回はそのつづきです。
面接での子どもの言葉遣いの注意点について説明をしたいと思います。
中学入試の面接というと、どうしても子どもに正しい「敬語」を使わせねばと力んでしまいがちですが、その必要はありません。中学入試の面接では子どもに「尊敬語」「謙譲語」を使いこなすことは求められていないのです。下手に「敬語」の訓練などすれば、敬語を意識し過ぎるあまり、肝心の回答が支離滅裂なものになってしまう可能性大です。中学入試の面接では、「~です」「~ます」の丁寧語を用いれば十分です。但し、一部注意しなければならない言葉遣いを下に列挙します。
1.身内の呼び捨て(謙譲語)
2.一人称のことば
男の子 「ぼく」○、「私」△、「俺」×
女の子 「わたし」○、「あたし」×
3.話し方について
質問されたら、必ず「はい」と大きな声で返事をしましょう。その上で、質問に対してハキハキと答えることが必要です。気をつけるべきは「回答内容の一文を短くする」ことです。「~で、~で、~で、~です。」などと子どもによってはダラダラ話してしまう癖がついているもの。子どもには簡潔に回答させる練習をさせたいものですね。
お時間があれば、以下の質問を子どもに答えさせてみてください。
(1) 自宅から学校までの通学路を教えてください。
(2) 本校の志望理由を教えてください。
(3)尊敬する人はだれですか。また、その理由を教えてください。
上記の質問の回答例、気をつけるべきポイントは次回のブログで公開します。お楽しみに。
中学受験に関する相談や質問を受付中です!
毎月、お寄せいただいたお悩みの中から先生が2つを選んで上旬と下旬に回答いたします。(お悩みを採用させていただいた場合でも、ご連絡はしておりません)
すべてのご相談には回答できませんので、あらかじめご了承ください。また、個別のご質問に対して、メールでの直接回答はいたしかねますので、ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
中学受験専門塾「スタジオキャンパス」代表。東京・自由が丘と三田に校舎を構える。国語・社会担当。著書に『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『男子御三家 麻布・開成・武蔵の真実』『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(ともに文春新書)、『旧名門校 VS 新名門校』(SB新書)など多数。最新刊は『令和の中学受験 保護者のための参考書』(講談社+α新書)。現在、AERA dot.やプレジデントOnline、ビジネスジャーナルなどで連載記事を執筆している。