矢野耕平先生の中学受験お悩み相談室

2016-12-19中学受験その他

今回は中学入試の面接で質問から3つをチョイスして、それぞれの回答例及び気をつけるべきポイントを紹介します。


(1) 自宅から学校までの通学路を教えてください。

(例.自宅最寄りの「自由が丘駅」から「半蔵門駅」が最寄りの学校へ行く場合)

《悪い回答例》

「自由が丘駅から電車で渋谷まで行きます。乗り換えて半蔵門駅まで行きます」

《良い回答例》

「はい。自宅から最寄りの自由が丘駅まで徒歩5分です。そこから東急東横線で渋谷駅まで約12分かかります。渋谷駅から東京メトロ半蔵門線に乗り換えて半蔵門駅まで約8分です。半蔵門駅から○○中学校まで徒歩約3分です。乗り換え時間を含めると、自宅から学校までの所要時間は約35分です。」

⇒なるべく具体的に回答できるかがポイントです。以前、学校の先生からこんな話を聞かされました。「通学路を聞く理由は、その子どもが親に依存していないかどうかを試すため。親に依存しきってしまっている子どもはどこへ行くにも親に『連れられて』いるだけ。そうなってしまうと、駅名や路線名など容易に答えることはできないはず。」


(2) 本校の志望理由を教えてください。

《悪い回答例 その1》

「今の人と同じです。」

⇒グループ面接の場合、前の人が回答した内容と自分が言わんとしたことがかぶってしまった際、ついつい口にしてしまいがちなセリフです。グループ面接で気をつけるべき点は付和雷同にならないことです。たとえ、前の人と回答内容が重なってしまったとしても堂々と答えることが必要です。

《悪い回答例 その2》

「文化祭を見て感動したからです。」

⇒あまりにも大雑把ですね。文化祭を見て「何」に感動したのかをちゃんと説明しなければいけません。

《良い回答例》

「はい。小学校5年生の秋に文化祭を見て感動したからです。特に鉄道研究部が東京メトロ渋谷駅の内部構造を細かに復元した模型に目が釘付けになりました。ぼくは小さな頃から鉄道に興味があり、この模型を見てぜひ自分も作ってみたいと感じました。これがぼくの志望理由です。」

⇒面接では質問に対し、『質問に対する簡潔な回答』⇒『具体例』⇒『質問内容の繰り返し』の構成を意識すると回答しやすくなります。試験官が求めているのは優等生的な回答でなく(たとえば、校風に共感した…など)、その子どものオリジナリティです。この回答例の場合、文化祭を見て感動した様子、理由が具体的に説明できていて、この子どもの個性がしっかり反映されていますね。

受験面接


(3) 尊敬する人はだれですか。また、その理由を教えてください。

《悪い回答例》

「徳川家康です。」

⇒徳川家康は確かに大人物には違いないでしょう。しかし、この回答は面接官からの突っ込みどころ満載です。仮に面接官が社会担当だった場合、知識の浅薄さが露呈する危険もあります。

《良い回答例》

「はい。私は母を尊敬しています。なぜなら、わたしは中学受験勉強のために3年間塾に通っていたのですが、塾に通う日には一日も欠かさず手作りのお弁当を用意してくれたからです。このような母の支えがとても嬉しかったです。だから、私も将来は母のように子どもをしっかり支えられる人間になりたいと考えています。」

⇒このように身近な人物を取り上げたほうが話を膨らませやすいはずです。上の「徳川家康」とは異なり、これなら面接官から更に突っ込まれる危険性はありませんね。立派なことを答えなければと「背伸び」をしないことが大切です。


 次回のブログでは一部の中学校でおこなわれている「親子面接」のポイントを説明します。お楽しみに。



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矢野耕平先生
大手塾に13年間勤めたのちに、2007年に中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を設立。代表を務めるとともに国語と社会を担当しています。
著書として『LINEで子どもがバカになる「日本語」大崩壊』(講談社+α新書)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)など多数あります。
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プロフィール

1973年東京生まれ。大手塾に13年間勤めたのちに、2007年に中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を設立し、代表に就任。東京・自由が丘と三田に校舎展開している。また、学童保育施設「ABI-STA」特別顧問 も務める。著書に『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)、『iPadで教育が変わる』(マイコミ新書)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)『LINEで子どもがバカになる「日本語」大崩壊』(講談社+α新書)など多数。2018年12月上旬に「旧名門校 VS 新名門校 今、本当に行くべき学校と受験の新常識がわかる! 」(SB新書)が刊行。


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