こんにちは。
お子さんの中学入試本番まであと5か月ですね。ここからの時期は本当に「あっという間」に時間が過ぎていくものです。
だからこそ、お母様のご不安はよく理解できます。
結論から言いますと、お子さんがすでに学校見学を体験済で「受験することが確定している」学校であれば、特に足を運ぶ必要はないでしょう。その学校の合格を勝ち取るために、過去問題の対策をはじめお子さんが取り組むべきことはたくさんあります。
しかしながら、「受験するかどうか迷っている」「進学候補校とするか検討している」……このような学校であれば、その最終判断を下すために、お子さんがその学校の文化祭などに行くことは必要だと思います。
受験料はもちろん、入学後の学費を払うのは保護者の皆様です。ただ、実際に6年間その中高に通うのはお子さんです。ですから、お子さんがその学校の雰囲気を直接味わう機会を事前に設けるべきでしょう。
たとえば、東京在住のお子さんであれば、「進学する予定のない」1月の埼玉県や千葉県、地方の学校については特に見学する必要はないでしょうが、2月1日以降の受験校であれば、どこも「進学する可能性がある学校」でしょうから、やはり事前にお子さんがその学校を見て、受験・進学に「前向き」な気持ち、「憧れ」の気持ちを持つことが大切です。
学校の文化祭に参加することで、そういう気持ちがお子さんに芽生える……それこそが文化祭に来訪する一番のメリットだとわたしは考えます。
また、お母様がおっしゃっているように、説明会や文化祭は、学校のいわば「表向きの顔」です。
その学校の「本当の姿」を知りたいということであれば、平日の昼間に学校へ足を運ぶことをお勧めします。学校によっては事前に連絡をすれば、校舎内を見学させてくれるところも多いですよ。
お子さんの中学受験、笑顔の春が来ることを心より願っています。
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中学受験専門塾「スタジオキャンパス」代表。東京・自由が丘と三田に校舎を構える。国語・社会担当。著書に『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『男子御三家 麻布・開成・武蔵の真実』『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(ともに文春新書)、『旧名門校 VS 新名門校』(SB新書)など多数。最新刊は『令和の中学受験 保護者のための参考書』(講談社+α新書)。現在、AERA dot.やプレジデントOnline、ビジネスジャーナルなどで連載記事を執筆している。