矢野耕平先生の中学受験お悩み相談室

2020-07-14中学受験その他

質問

矢野先生こんにちは。小5男子の保護者です。新型コロナでzoomによる授業が続いていましたが、ようやく対面授業が再開しました。
 家庭学習の間は、なかなか算数と理科がはかどりませんでした。息子は以前この2教科については、塾で質問して解決するスタイルをとっており、塾に行けない2か月は「わからないところは付箋をつけて後で質問する!」と、我慢の日々が続きました。
 質問できないのなら、できる教科をやっていこうと、ひたすら国語や社会をやり、今現在、その結果が顕著に成績に現れてきてしまいました。国語・社会が70近くで安定、算数・理科は60越えそこそこ……私は勉強を教えることができず、子供に申し訳ない気持ちと、算数・理科に対しての焦りがでています。今後巻き返せるかとても不安です…。どのように勉強を進めればよいでしょう。


回答

 こんにちは。
 自粛期間中、ひたすら国語と社会の家庭学習に打ち込めた息子さん、すばらしいじゃないですか!
 小学校や塾という「学び舎」を失った中学受験生たちの多くは、自らカリキュラムを進めるのに四苦八苦しています。それを考えると、息子さんは立派です。しかも、お母様が付きっきりで勉強を見ているわけではないとのこと。5年生にして自立心がちゃんと培われているのですね。
 算数・理科の分からないところは付箋を貼り、息子さんはこれから講師に質問するのでしょう。そのたくましい姿勢にも感服しました。
 算数と理科の成績が国語と社会に比べると劣ってしまっているのは、ほんの一時期だけと考えます。分からなかったところを丁寧にひとつひとつ解決していければ、自ずと成績が伸びていくはずです。

 大切なのは、親が焦らないことです。
 「今後巻き返さないと!」というプレッシャーを親が勝手に背負ってしまい、あれもこれも息子さんに要求するようになると、結果として息子さんのモチベーションを下げてしまうことになりかねません。
 まだ中学入試本番で1年半あるのですから、泰然自若とした姿勢を貫くべきです。
 もし息子さんの勉強面で今後不安なことが出てきたならば、塾の講師にためらわずに相談をしましょう(できれば、息子さんに相談したことを内緒にしてもらって)。第三者だからこそ的確なアドバイスがあるでしょうし、それを親経由ではなく、息子さんに直接指導してもらえるようお願いしてみてください。

 「私は勉強を教えることができず、子どもに申し訳ない……」とありましたが、そんな罪悪感を抱く必要はありません。息子さんは自力で学習を進めて、高いレベルにいるのですから。親が干渉しなかったからこそ自ら学べる姿勢を育めたのだと前向きに考えましょう。これから先も親子はその関係性を維持するのが一番良いと思います。


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矢野耕平先生
大手塾に13年間勤めたのちに、2007年に中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を設立。代表を務めるとともに国語と社会を担当しています。
著書として『LINEで子どもがバカになる「日本語」大崩壊』(講談社+α新書)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)など多数。2018年12月上旬に「旧名門校 VS 新名門校 今、本当に行くべき学校と受験の新常識がわかる! 」(SB新書)が刊行。
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プロフィール

中学受験専門塾「スタジオキャンパス」代表。東京・自由が丘と三田に校舎を構える。国語・社会担当。著書に『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)、『LINEで子どもがバカになる』(講談社+α新書)、『旧名門校 VS 新名門校』(SB新書)など多数。最新刊は『男子御三家 麻布・開成・武蔵の真実』(文春新書)、『早慶MARCHに入れる中学・高校』(朝日新書)。現在、プレジデントOnline、こそだてオウチーノなどで記事を連載している。


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