矢野耕平先生の中学受験お悩み相談室

2020-11-30中学受験その他

質問

 矢野先生、こんにちは。6年生の娘がいます。この時期、志望校への受験に向けて少々がんばりすぎている感があります。模試の結果で合否判定50%ぎりぎりの数値が出ていることもあり、本人は毎日夜遅くまで勉強を頑張っているのですが、入試まで残り約3か月……。真面目すぎる性格のこともあり親としては体調管理も含めとても心配しています。いきたい中学へ合格させてやりたい気持ちは大いにあるのですが、やはり娘の体が一番心配です。かといっても、そんなに頑張りすぎないで、とは軽々しく言えず……。どのような気持ちで接しているのが良いでしょうか。アドバイスいただけますと幸いです。


回答

 こんにちは。
 志望校の受験に向けて「少々がんばりすぎて」心配とは……うらやましがる中学受験生保護者がたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
 模試の志望校に対する合否判定が50%ギリギリだということは、本当にボーダーラインに位置しているのですね。娘さんが「少々がんばりすぎる」のも当たり前だと思います。

 わたしがこの相談を受けて心配していることは2点。

 1点は、「毎日夜遅く」という箇所です。
 娘さんが勉強量を増やそうと努めるあまり、知らず知らずのうちに深夜まで起きてしまっていることはありませんか? これからの時期、睡眠時間はとても大切です。なるべく早めに就寝し、その分朝早くに起床し、小学校に向かうまでの時間を学習に充てるべきでしょう。何より夜更かししたり睡眠時間を削ったりすると、翌日の塾の授業で集中力を切らしてしまう……なんて本末転倒なことになりかねません。ここは親がびしっと指導すべきでしょう。

 2点目は保護者に対してです。
「がんばっている」娘さんをかわいそうに思いますか?
 もしそうであれば、その認識を改めるべきではないかと考えます。
 中学受験勉強に自ら打ち込んでいる小学生たちは「幸せ」だと考えます。なぜでしょうか? 中学受験に挑める環境に身を置いているのは大変恵まれていて、加えて、中学受験で培った学習姿勢は必ずや中高生活でも大いに役立つだろうからです。勉強は「苦役」ではありません。子どもたちの世界を広げるエキサイティングなもの。
 勉強に打ち込んでいる娘さんに「同情」することが、それに結果として変にブレーキをかけてしまうことがあります。老婆心ながら申し上げた次第です。

 娘さんのその「がんばり」がすばらしい中学入試結果をもたらすことを願っています。


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矢野耕平先生
大手塾に13年間勤めたのちに、2007年に中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を設立。代表を務めるとともに国語と社会を担当。
2020年度より国語専科「博耕房」という新ブランドを自由が丘に出校した。
著書に『早慶MARCHに入れる中学・高校』(朝日新書)、『男子御三家 麻布・開成・武蔵の真実』『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(ともに文春新書)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)など多数。
現在、AERA dot.(朝日新聞出版)、ビジネスジャーナル(サイゾー)、プレジデントOnline(プレジデント社)などで連載記事を担当。
中学受験業界に精通されている矢野先生へ、ぜひ受験の不安や疑問などお寄せください!




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プロフィール

中学受験専門塾「スタジオキャンパス」代表。東京・自由が丘と三田に校舎を構える。国語・社会担当。著書に『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)、『LINEで子どもがバカになる』(講談社+α新書)、『旧名門校 VS 新名門校』(SB新書)など多数。最新刊は『男子御三家 麻布・開成・武蔵の真実』(文春新書)、『早慶MARCHに入れる中学・高校』(朝日新書)。現在、プレジデントOnline、こそだてオウチーノなどで記事を連載している。


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