矢野耕平先生の中学受験お悩み相談室

2017-10-11中学受験の学校選び

質問

ご相談があります。少々長くなりますが、よろしくお願いいたします。
うちの子はまだ小学3年生ですので、すぐにという話ではありませんが、通っている小学校やそろばん教室で上級生がほとんど中学受験をしていることもあり、いずれはこの子も、と親子でなんとなく考えている状態です。
しかし、親戚や友人の子どもたちの保護者から話を聞いていたところ、中学受験をして入学できたは良いが、系列高校への内部進学率が非常に低く結局また高校受験をすることになりそう、などというのです。
中学受験のためには3年前から塾へ行って勉強するものだと聞いています。
ということは、受験をして中学へ入り、またその瞬間から高校受験に向けて準備をしていかねばならないのでしょうか。そして高校に入ったらまたすぐ大学受験のこと、となるともう何のためにせっかく受験をしたのか、わからなくなってしまいそうです。
中学受験をしても、高校受験はしなくてはいけないものでしょうか。
また、高校受験をしなくてもそのまま高校へ上がれる中学校を選ぶにはどういう調べ方をすれば良いのか教えてください。
お返事お待ちしております。

回答

 こんにちは。


 周囲の方がおっしゃっている「中学受験をして中学に進学したが、系列高校への内部進学率が低いため、高校受験の準備をせねばならない」というのは、かなり特殊な学校だと思います。
 思い当たるのは、国立大学附属の中学校(しかも、ほんの一部の学校)です。


 大半の私立中学校はよっぽどのことがなければ高校にはエスカレーター式に進学できますので、そこはご安心ください。


 ご不安であれば、お子さんが受験する可能性のある私立中高の説明会に訪問したり、電話で直接問い合わせてみたりして、高校への内部進学状況について尋ねてみてください。ほぼ全員進学しているという回答が得られるはずです(その際、どういう子が内部進学できなかったのかも聞き出すとよいでしょう)。



 お母様のおっしゃるように、せっかく中学受験を終えたなら、しばらくはお子さんを受験から解放してやりたいものですよね。私立中高一貫校の良さのひとつはその点にあります。多感な中高時代に「高校受験」で中高生活を遮断されない分、部活動をはじめ好きなことに「継続的」に打ち込める環境は魅力的なものです(系列大学への進学率が高い附属中高ですと、この期間はさらに長くなります)。もちろん、学校での勉強に日々しっかり取り組んでいくことが前提となります。


 最後に、周囲の上級生が中学受験をするのでわが子もなんとなく……とありましたが、「なんとなく」で乗り切れるほど中学受験は甘くありません(とりわけ5年生・6年生の学習はかなりハードです)。
 なぜ中学受験に挑むのか? 何が中学受験で得られるのか?
 この2点についてまずは考えてほしいと思います。


 そして、中高一貫校でわが子を学ばせたい……という結論が出たら、そのときはお子さんの背中を迷わず押してやってください。



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矢野耕平先生は大手塾に13年間勤めたのちに、2007年に中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を設立。代表を務めるとともに国語と社会を担当しています。
著書として『LINEで子どもがバカになる「日本語」大崩壊』(講談社+α新書)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)など多数あります。

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プロフィール

1973年東京生まれ。大手塾に13年間勤めたのちに、2007年に中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を設立し、代表に就任。東京・自由が丘と三田に校舎展開している。また、学童保育施設「ABI-STA」特別顧問 も務める。著書に『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)、『iPadで教育が変わる』(マイコミ新書)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)『LINEで子どもがバカになる「日本語」大崩壊』(講談社+α新書)がある。


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