こんにちは。
なるほど、お子さんの学校の志望動機が「可愛い制服」なのですね。
いいじゃないですか! 「不純」どころか、いたって「純粋」な動機だと思います。男であるわたしにはなかなか実感できないことですが、女の子にとって多感な時期、ましてや6年間も過ごす中学校と高校の制服がどんなデザインなのか気になるのは当たり前だと思います。実際、制服のモデルチェンジをして劇的に志願者を増やした学校が幾つもあるくらいです。
ここはお母様がいっしょになって、「制服」を一つの基準にしてお子さんの学校選びに付き添うと、お子さんは嬉しいでしょうし、日々の学習に打ち込めるきっかけになるかもしれないと考えます。
反対に、わたしからすると「この学校の教育理念に魅力を感じて~」なんて志望動機を語る子は、親の影がどうしてもちらついてしまい、かえって「不純」な動機に感じられることだってあるのです。
さて、制服ばかりに憧れてちっとも勉強しない……というのがお母様の悩みであれば、それは問題ですよね。前回のお悩み相談でも回答しましたが、春から夏にかけておこなわれる「学校見学会」「オープンキャンパス」などにお子さんを参加させ、その学校を肌で感じられる「実体験」を積むのも、本当の意味でやる気を喚起させるきっかけになるのではないでしょうか。
憧れが実際の行動(主体性を持った科目学習)へとつながり、お子さんが「憧れていた制服」を身にまとい、中高生活を謳歌できることを心より願っています。
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中学受験専門塾「スタジオキャンパス」代表。東京・自由が丘と三田に校舎を構える。国語・社会担当。著書に『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『男子御三家 麻布・開成・武蔵の真実』『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(ともに文春新書)、『旧名門校 VS 新名門校』(SB新書)など多数。最新刊は『令和の中学受験 保護者のための参考書』(講談社+α新書)。現在、AERA dot.やプレジデントOnline、ビジネスジャーナルなどで連載記事を執筆している。