こんにちは。
学校の宿題に塾の宿題……お子さんがキツそうとのこと。それはお母様も見ていてもどかしい思いを抱くでしょうし、何とかしてやりたいとつい焦ってしまいますよね。
中学受験の世界で「5年生の壁」ということばが使用されることがあります。大手塾・中小塾を問わず、3年生や4年生の頃は通塾日も週に1~2日で授業時間も短かったのが、5年生から通塾日が週3~4日になり、授業時間も一気に増えるところが多いのです。その分、宿題量も前年と比較すると膨大なものになり、結果として日々宿題に追われてしまう、いわゆる「自転車操業」的な苦しい状態にお子さんが置かれてしまうことがあるのです。
お母様のおっしゃる通り、この由々しき事態を打開するためにはお子さんが通われている塾に相談したほうがよさそうですね。
ただし、相談する前にお子さんの1週間の計画をご家庭で練り直すことが大切です。
わたしは以前、この「旺文社中学受験高校受験パスナビ」の「お悩み相談室」で1週間の学習計画の構築方法と、ルーティン学習の重要性について言及しています。
かなり具体的な例を示していますので、ご一読ください。
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【質問】小5の母。深夜まで勉強している娘が心配です……
ご家庭の中で1週間の学習予定案を作成した段階で、お通いの塾に相談に行かれたほうが細かなアドバイスが受けられるのではないでしょうか。その際、塾側には「宿題の優先度」をしっかり聞き出したほうがよいと考えます。また、「隙間」となる時間を有効に活用できているか、あるいは、「そんなに時間をかけて取り組むことはないもの」に悪戦苦闘して取り組んでいないかどうか……そんなチェックをおこなってほしいと思います。
お子さんが計画的に受験勉強に取り組めるようになり、心に余裕を持つことができれば、学ぶことが楽しくなってくるかもしれません。そのような日が息子さんに一日でも早く訪れることを願っています。
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中学受験専門塾「スタジオキャンパス」代表。東京・自由が丘と三田に校舎を構える。国語・社会担当。著書に『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『男子御三家 麻布・開成・武蔵の真実』『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(ともに文春新書)、『旧名門校 VS 新名門校』(SB新書)など多数。最新刊は『令和の中学受験 保護者のための参考書』(講談社+α新書)。現在、AERA dot.やプレジデントOnline、ビジネスジャーナルなどで連載記事を執筆している。