矢野耕平先生の中学受験お悩み相談室

2020-02-21中学受験の勉強法

質問

矢野先生、こんにちは。以前質問させていただきました小学4年男子の母です。お陰様で算数がこの度偏差値70に初めて届きました。ありがとうございます。先生のアドバイスの通り、確かに本人にとって、都合よく算数に取り組んでいる様子は、私も気になってはいました。最近は少しずつ自分のミスを認めたり、間違いから目をそらさないでやったりすることができつつあるような気がしております。しかし、その後、本人は完全に調子に乗り、勉強に向けての真剣さが失われつつあります。まだスタートにようやく立ったばかり。キープする難しさなども、わかるはずもなく、またこの繰り返しかと思うと、志望校合格など遠い先のようです。一喜一憂せず……というのはまだ子供には難しいのでしょうか。子供への接し方や声かけの仕方が、わからずつい怒ってしまいます。


【以前の質問】
小4男子。算数の偏差値が下がる一方です…。(2019/11/29掲載)


回答

 こんにちは。
 算数の偏差値が70にはじめて届いたとのこと。よかったですね。

 「本人は完全に調子に乗り……」とありますが、小学生男子はそんなものです(笑)。お母様は「一喜一憂せず……」とおっしゃいますが、小学生男子は「一喜一憂」しながら、日々成長していくものだと割り切って接していくことが必要だと思います。

 わたしがご質問を拝読していて不安になったのは、お母様がお子さんに対して「感情的」になってしまっているように見受けられるところです。
 これは別にお母様を責めているわけではありません。
 母親というのはわが子に対してそうなってしまいがちだというのを申し上げたいのです。

 少し脇道に逸れたいと思います。
 母親の多くはわが子の「弱い部分」ばかりが気になってしまうものです。放っておけない赤ん坊の時分から傍にぴったりと寄り添った経験が大きいのではないかとわたしは考えています。

 これを受験勉強に落とし込んで考えてみましょう。
 わが子が70点の答案を自宅に持ち帰ってきたとしましょう。70点取れたことを褒めてやれる母親は少ないように感じています。そうではなく、得点できなかった30点分ばかりが心配になってしまい、ついその点を責めてしまう母親が多いように思うのです。

 どうでしょうか? 
 もしお母様がご自身を後者のタイプであると思われるならば、息子さんが小学校5年生になるくらいのタイミングから「中学受験勉強」と「家庭」の分離を意識しておこなってみてはいかがでしょうか。
 息子さんの勉強面については極力塾に任せるということです(もちろん、お子さんに分からぬよう、塾とは頻繁に連絡を取り合う必要がありますが)。
 そのほうが、息子さんはさらに伸びていくように感じます。成績も良いみたいですし、思い切ってわが子を手放すという決断を下してみてはいかがですか。


中学受験に関する相談や質問を受付中です!

毎月、お寄せいただいたお悩みの中から先生が2つを選んで上旬と下旬に回答いたします。(お悩みを採用させていただいた場合でも、ご連絡はしておりません)
すべてのご相談には回答できませんので、あらかじめご了承ください。また、個別のご質問に対して、メールでの直接回答はいたしかねますので、ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。


矢野耕平先生
大手塾に13年間勤めたのちに、2007年に中学受験専門塾「スタジオキャンパス」を設立。代表を務めるとともに国語と社会を担当しています。
著書として『LINEで子どもがバカになる「日本語」大崩壊』(講談社+α新書)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)など多数。2018年12月上旬に「旧名門校 VS 新名門校 今、本当に行くべき学校と受験の新常識がわかる! 」(SB新書)が刊行。
中学受験業界に精通されている矢野先生へ、ぜひ受験の不安や疑問などお寄せください!




  • はてなブックマークに追加
  • Facebookでシェア
  • Twitterでシェア
  • Google+でシェア

テーマ一覧

ブログ内検索

プロフィール

中学受験専門塾「スタジオキャンパス」代表。東京・自由が丘と三田に校舎を構える。国語・社会担当。著書に『中学受験で子どもを伸ばす親ダメにする親』(ダイヤモンド社)、『13歳からのことば事典』(メイツ出版)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)、『LINEで子どもがバカになる』(講談社+α新書)、『旧名門校 VS 新名門校』(SB新書)など多数。最新刊は『男子御三家 麻布・開成・武蔵の真実』(文春新書)、『早慶MARCHに入れる中学・高校』(朝日新書)。現在、プレジデントOnline、こそだてオウチーノなどで記事を連載している。


月別

以前の月を見る

編集部オススメ