2015-04-06

花まる学習会代表 高濱正伸先生インタビュー
わが子に合った受験の時期を考える ~中学受験か高校受験か~


わが子が中高一貫校の中学受験をするか、地元の公立中学校へ進学して高校受験をするかというのは、保護者にとって悩ましい問題です。

この問題に、「まずは夫婦でしっかりと話し合うことが大切」とアドバイスするのが、花まる学習会代表の高濱正伸先生。小学校低学年に向けた「作文・読書・思考力・野外体験」に主眼を置いた学習教室「花まる学習会」や、中学・高校受験のための進学塾「スクールFC」などを手がけ、多くの子どもたちと触れてきた高濱先生に、親が中学受験・高校受験とどう向き合うべきかをお聞きしました。




夫婦で話し合い、合意することが中学受験の第一歩


-- 首都圏を中心とした私立中学受験熱は依然として高く、皆が受験をするのであればうちもしなければ、という焦りから中学受験を選択するご家庭もあるようです。このような現状について、どう感じていらっしゃいますか?

中学受験をお考えのご家庭を見ていると、お母さんが周囲のいわゆる“ママ友”のコミュニティに影響を受けて、我が子の中学受験を考え始めるケースが多々あります。それ自体は必ずしも悪いことではないのですが、問題は噂やネット上の口コミなどの情報を鵜呑みにしてしまうことです。そういった信憑性のない情報に翻弄されて焦ってしまい、夫婦間でよく話し合うこともなく中学受験への道を歩み出してしまうことが、何よりも良くないことです。

まずは、夫婦で子どもをどのように育てたいのか、子どもにどんな環境で教育を受けさせたいのか、さらには経済的なことまでしっかりと話し合い、中学受験をしようとお互いが納得して合意することが、中学受験の第一歩なのです。

そして、もう一つ大切なのが、中学受験をするにせよ高校受験をするにせよ、一度決めたらその道を信じて進むことです。親が迷っていては、子どもはどうしていいのかわからなくなってしまいます。夫婦の合意、さらには子どもも含めて家族の合意のうえで決めなければ、家庭に亀裂が入ることにもなりかねず、これでは例え合格しても良いことは何もありません。



性格や精神的な成長の度合いで中学受験・高校受験に向き不向きがある


-- 中学受験をするか否か、決めるポイントはどこにあるのでしょうか?

まずは、中学受験のメリット・デメリットをしっかりと理解することです。メリットとデメリットは表裏一体のものです。例を挙げると、中学受験を通して一生役立つ“勉強の型”を身に付けることができる一方、“やらされる勉強”に慣れてしまい受け身になりがちです。また、面倒見のいい私立中学校は塾いらずで良いという見方もあれば、子どもの自立心が育ちにくいという見方もあります。実際に、社会で活躍する会社の経営者や有識者の経歴を見てみると、地方の公立高校出身者が大変多いことがわかります。いろんな人のさまざまな価値観が混在する環境で荒波に揉まれて鍛えられた人のほうが、社会を生き抜く力を身に付けられるのだろうと、私は考えています。

そして、我が子が中学受験に向いているのかいないのかを見極めることも重要です。花まる学習会を始めて今年で21年目になりますが、長年多くの子どもたちと接してきて感じるのは、中学受験は、その子の性格や精神的な成長の度合いが結果に大きく影響するということです。簡単に言うと、精神的に幼い子は中学受験に向きません。競争心の弱い子、人の話を聞けない子、生活習慣や学習態度が確立していない子も、不向きです。

重要なのは、これは優劣の問題ではなく、成長速度の差に過ぎないということです。中学受験時には未熟でも、3年間で驚くような成長を遂げて、高校受験で見事難関校に合格した生徒もこれまで数多く見てきました。ですから、我が子がどちらのタイプなのかを見極めてあげることが、親の重要な役目なのです。

1 2



  • はてなブックマークに追加
  • Facebookでシェア
  • Twitterでシェア
  • Google+でシェア


編集部オススメ
受験に関するアンケート受験に関するアンケート

第一志望校の過去問をこれまでに何年分解きましたか?【受験生に質問】