2012-05-28

教育セミナー
私立と公立では、6年後にどんな違いがでるの?



私立と公立は、中身が違うから結果も違う


この記事は、5月20日に開催された「東京私立中学Discover私立一貫教育合同相談会」の「私立中高一貫教育の価値と魅力」を知るセミナーの内容を元に掲載しています。

清水先生

東京私立中学高等学校協会 副会長
東京私学教育研究所 所長
学校法人 鴎友学園 常務理事
清水 哲雄先生


一世代でこんなに違う


皆さんが現在43歳と仮定します。1981年、皆さんが12歳のときに首都圏の私立中学校進学率は約5%でした。それが2012年には約20%になっています。私立志向が増えた一番の理由は、保護者の意識が変わったからです。

ゆとり教育への不信感、学区制導入による人気公立校の学力低下、少子化、という社会的な背景の変化がこの30年間に起こりました。

一方で、私立学校には、頼れる先生がいたり、安心して任せられる教育現場、クラブ活動を熱心にできる環境があります。

ほとんどの私立学校の教育現場では、教科書どおりに授業をやれば良いという意識はありません。学習指導要領を超えたカリキュラムを組んでいます。基本的に高校受験をする必要が無いので、一番大事な時期に内申書を気にしたり、受験勉強をしなければいけない、というプレッシャーはありません。社会見学や海外研修、職業体験といった課外活動も積極的に実施しています。

私立では、自分は将来、社会の中でどうやって生きていくのか考える基盤を6年間で形成します。色々な企画やイベントを学校が提供することで、子どもたちが考えるきっかけになります。

このような私立の取り組みの重要性が保護者に再認識され、鮮明になってきたのでしょう。


独自性と社会性


1980年代から「個性の重視」が強く謳われました。しかし、個人の側に収斂しすぎて、社会の中で共に生きるという視点が失われていた時代がありました。この時代に、個人の側に収斂することに対して、私立学校は「違う」と言い続けました。

個性と社会性をともに育てるという視点は、どの私立学校も失っていません。 子どもたちの社会性と独自性の両方が育ってほしい。人との関わりを通して社会性が育まれることを願っています。


中高時代における人間教育の重要性とは


清水先生

私立では、心を育てる「人格教育」を行っています。 生徒のやさしさ、強さ、くじけない心、感動する心、創造する心など、それぞれの生徒に合った形で6年間かけて育てていきます。高校受験を考えないで、6年間で子どもの成長を考えようというのが私立のアプローチです。その子の成長を信じて、待つ姿勢が私立学校にあります。

中学校1年生に、中学校に入って不安なことは何かを聞くと、毎回「勉強についていけるだろうか」と「友達ができるだろうか」の二つが挙がります。

中高時代は、自我が芽生え、思春期の戸惑いやイライラがたくさんあります。 子どもたちは、「自分とは何か」「自分らしく生きるとは何か」を悩んだり、突然難しい本を読み出したりと、今までとは違う振る舞いをします。

子どもたちは6年間で大きく変化します。大半は、ループを描きながら成長します。 徐々に自己の価値観が形成され、目的意識が構築されていきます。この分野をもっと学びたいと大学・学部を選択するのです。

学生時代に、「人生山あり谷あり」を体験している子は、将来、また谷に落ちたときも這い上がれる力をもっています。悩むときは真剣に悩ませるのが、中高時代の大きなポイントです。

以上のように、私立学校には人間教育の強さがあります。これは私立学校の一番大事なポイントとも言えるでしょう。

1 2



  • はてなブックマークに追加
  • Facebookでシェア
  • Twitterでシェア
  • Google+でシェア


編集部オススメ
受験に関するアンケート受験に関するアンケート

第一志望校の過去問をこれまでに何年分解きましたか?【受験生に質問】