中高一貫教育校がどんな学校かをさらにわかりやすくするために、それ以外の学校と比べてみましょう。また公立と私立の中高一貫教育校の違いもここではっきりさせましょう。
『「中高一貫教育校」とは?』で述べたように、中高一貫教育校にはメリットがたくさんあります。特に将来の大学進学を考えた場合、難関大学を受験する、あるいは系列の私立大学に進学する、いずれを選択するにしても、他の普通校(非中高一貫校)を選択する場合に比べ、有利なのは間違いありません。
しかし、このようなメリットだけでなく、中高一貫であるがゆえに生じるデメリットも存在します。
たとえば「高校受験がないのでゆとりをもって学べる」というメリットがある反面、それが逆に「緊張感が薄れ、勉強のモチベーションが続かない」というデメリットを生んでしまうこともあり得ます。まるで表と裏のような関係です。
さらに注意してほしいのは、人間関係です。お子さんにとっては、こちらのほうが重要でしょう。中高一貫教育校では、友だちとも6年間一緒にいることになるので、より強い信頼関係・友情を結ぶことになります。しかし、構成メンバーがほとんど変わらない中で、もし、いじめや相性が合わないことがあったとしたら、それを修復したり、リセットしたりすることが難しい環境でもあるのです。
このように、中高一貫校の特長が欠点にもなる場合があることも踏まえた上で、何を選択することがベストなのかを十分考えて学校選びをしましょう。
■ 一般的な進路へ進む場合と中高一貫校へ進む場合の比較
■ 中高一貫校 私立・公立の比較