2019-03-11

【連載】編集部注目の学校 徹底レポート
芝中学校
雪上大運動会の実行委員の皆さんにインタビュー


はじめに


毎年夏、芝中学校・高等学校の中学1年生は、千葉県富津市竹岡にある芝学園の臨海寮で、2泊3日の臨海学校を行っています。今年度はその行事が実施できなかったこともあり、2月8日(金)・9日(土)に、群馬県みなかみ町にある、藤原スキー場にて雪上大運動会が開催されました。生徒たちはスキー場に併設されている宿泊施設に滞在し、1日目は5種目の競技、2日目は雪合戦を行ない、各種目ごとの加点による審査の結果、優勝クラスと準優勝クラスが決まりました。
今回は、大運動会の成功を縁の下で支えた実行委員の生徒さん3名(1年F組 井堀寛淳君/1年B組 渋谷亮真君/1年B組 田邊麟太郎君)と、国語科の木戸孝典先生にお話を伺いました。


――実行委員、お疲れ様でした。今回の雪上運動会1日目は、具体的にどんな内容の競技を行なったのですか?


芝学園
左から 渋谷君、井堀君、田邊君。

井堀君
競技は、「雪上フラッグ」「ラフティングボートそりレース」「ビーコン宝探し」「スノータワー」「雪上綱引き」の5種目を行ないました。


田邊君
簡単に説明しますと、「雪上フラッグ」は「ビーチフラッグ」の雪バージョンです。4本の旗を7人で取りに行く競技です。


渋谷君
「ラフティングボートそりレース」は6人で1チームとし、2人が乗ったボートを4人で引っ張ってタイムを競います。


田邊君
「ビーコン」というコントローラーを使って、スキー場のどこかに埋まっている宝箱を見つけ出し、その中に入っている紙に書かれているミッションをクリアするのが「ビーコン宝探し」です。


井堀君
「スノータワー」は皆で雪を集め、できるだけ高く積み上げる競技です。
「雪上綱引き」は、雪の上でする綱引きです。足元が安定しなくて、綱を引くときに何度も滑ってしまいました。綱を握る手まで滑るので、思った以上に難しかったです。


木戸先生
今回の校外学習では、「生徒たちがそれぞれ知恵を出し合い、協力して競技に取り組む」という目的があったのですが、生徒たちは大人が想像していた以上に実行できていました。

たとえば「スノータワー」は雪を高く積み上げるという、一見すると単純な競技です。ただし、雪を身長以上の高さに積むのは大変です。そんな中、雪を積み上げるエリアを先に掘り、積み始める基準点を下げてからスタートする班がありました。低い位置から始めれば、自分たちの身長より高く積み上げられることに気づいたのです。
また、スキー場の雪はさらさらしているので、積み重ねづらいのです。そこで、雪と雪の間にどこからか探してきた氷の塊をのせ、土台を安定させながら積み重ねている班もありました。

また、「ラフティングボートそりレース」では、いくら一心にボートを引いても動かない班がありました。心配しながら見ていると、ボートに乗っている2人が掛け声をかけてジャンプするのです。その瞬間に、4人がボートを引くということを繰り返しながら前進を続けていました。そういったアイデアが自然と出てくることにも感心させられました。


井堀君
私の班は「ラフティングボートそりレース」のとき、ボートの端に座ってしまうと本体が沈んで底全面が雪につき、引っ張るスピードが遅くなってしまうことに気がつきました。そこで真ん中に固まって乗ることで摩擦を少なくし、スピードアップを図りました。


渋谷君
他の班が競技をするのを見ているのも楽しかったです。皆で声援を送って盛り上がりました。


芝学園
「ラフティングボートそりレース」。皆の力を合わせて、ひたすら前進!

――すごい!皆の知恵を持ち寄って種目に挑んだのですね。2日目の雪合戦はどんなルールですか?


渋谷君
相手の陣地にある旗を取るか、相手チームに雪玉を当てて全員を倒すかで勝負が決まります。


木戸先生
各クラス42名なので、14人のチームを3つ作りました。各チームごとに作戦会議をして競技に挑むのですが、どのチームも最初のうちは皆雪を投げることに終始していました。しかし、慣れてくると「この子はコントロールがいいから、前線で相手に玉を当てる係」「この子は足がはやいから、相手の陣地に切り込んで旗を取りにいく係」「旗を取りにいく子の近くにいて、おとり役をする係」といった具合に、自ずと役割分担ができていきました。


井堀君
うちのチームでは、同じ子が2回続けて旗を取ったのですが、その瞬間、一斉にクラスの皆が「わーっ」と集まって、その友達を胴上げしました。大活躍してくれたので、ものすごく盛り上がりました。


田邊君
総当り戦での競技が終わった後、お昼にカレーを食べたのですが、今までにないくらい美味しく感じました!

芝学園
「雪合戦」でのワンシーン。シェルターに隠れながら相手チームに攻め込む。

――それは盛り上がりますね! 実行委員は競技種目についても決めたのですか?


木戸先生
はい、そうです。今回の雪上運動会では、特定の能力が高い子だけが活躍しすぎることがないよう、バランスよく競技種目を選びたいと考えていました。20名の実行委員の生徒たちが、「力を使う系」「走る系」などカテゴリ別に候補をあげ、それぞれの競技案を出していき、気がつけば30ほどもあがっていました。そこから、実際に行なう5つの種目に絞り込んでいったのですが、その際はさすがに苦労していました。この種目はどのように実施すれば皆が活躍できるか、バランスの良い種目になるか…。こうした内容を中1生が話し合って決めていくのは大変だったと思います。


――実行委員の生徒さんたちはどのように選出されましたか?また、活動する中で苦労したことや、楽しかった思い出についてお聞かせください。


井堀君
各クラス2,3名を立候補で決めました。
私は実行委員長を担当させていただきました。皆でより楽しく過ごせるよう、この校外学習を成功させたいと思って立候補しました。
活動は2学期に入ってから始めましたから、長い時間をかけて検討を重ねることができました。昼休みや放課後の時間を使って、多いときは週1・2回程集まっていました。


渋谷君
クラスメイトには、走るのが早い人や、運動が苦手でもアイデアを出せる人など、様々な人がいます。どうしたら皆が活躍できるかと、話し合いを重ねました。それは実際思っていたより難しく、悩んだこともありました。でも最終的に、皆が2日間の大運動会を楽しんでくれたので、本当に良かったと思います。私は今までこういった企画の仕事をしたことがなかったので、とても良い経験になりました。


田邊くん
どのような競技にすれば、都会と雪山との違いを感じられるかについて考えました。皆で協力し合える競技は、どんな種目があるか調べたり…。そうした点はやはり大変でした。でも、皆で意見を出し合いながら物事を決めていくのはとても楽しかったし、勉強になりました。


――大運動会が成功裏に終わったのには、皆さんの周到な準備があったんですね…。雪上運動会当日はどんな役割がありましたか?


井堀君
だいたい1人2・3役をこなしました。私は実行委員長でしたので、開会式と閉会式での挨拶、当日は宿泊施設の放送設備も利用できましたので、お風呂の準備を促すアナウンスをしました。


田邊君
私は食事の挨拶を担当しました。


渋谷君
私も食事の挨拶が担当でしたが、当番の時間をまちがえてしまいました(笑)。


――生徒さんたちにとっては初の宿泊学習とお聞きしました。楽しく過ごせましたか?


井堀君
芝の生徒はあちこちから通学しているので、友達の家に遊びに行く機会が少ないです。ですから、今回同じ部屋に泊まってみんな一緒に過ごしたことは、貴重な体験でした。色々なことを語り合ったり、トランプをしたり、テレビをみたりして、とても楽しい時間を過ごすことができました。


田邊君
友達とここまで長い時間一緒にいるっていう機会はあまりないので、良い経験になりました。


渋谷君
普段はあまり話したことがなかった子とも話せて仲良くなりました。


芝学園
「今回のように、雪のなかで行なう校外学習は初」と、お話しをされる国語科の木戸先生。

――来年の中1生もこうした大運動会を行なうのですか?


木戸先生
来年は、今回とは違う内容の校外学習になると思います。芝では、毎年同じ内容の校外学習や修学旅行を実施することは基本的にありません。
たとえば京都に修学旅行に行く場合ですと、比叡山で修行体験をしたり、奈良に足をのばして芝のOBの方がいるお寺で説法を聞いたり、民泊したり…。毎年異なります。
子どもたちに経験させたい内容を、私たち教員はその都度考えています。


――今回の校外学習のなかで、先生の印象に残った出来事があればお聞かせください。


木戸先生
校外学習を終えての感想文に、「友達と意見がぶつかって良かった」と書いている子がいました。通常、意見がぶつかることは嫌な思い出で終わってしまうことが多いかと思います。しかし、この子はもう一歩踏み込んだ感想を持ちました。
「雪合戦のとき、自分はこういう作戦にしようと主張したのだけれども、別な友達がこちらのほうが良いと意見してきた。結果的に、その友達の意見が採用されてチームは勝利できた。これは、自分と友達の意見がぶつかったからこそ生まれた結果で、本当に嬉しい気持ちになった」という内容だったのですが、これには思わずうなってしました。
今回の雪上大運動会では、生徒たちが友達と意見を交わせながら成長していく姿を垣間見ることができました。今後も、こうした経験がクラスの仲間たちの団結力につながっていくと思います。


 芝中学校の基本情報はこちらから。





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