2010-02-15

パスナビ スペシャルインタビュー
漫才師・タレント・作家 島田洋七さん


子どもの人生は、子どもが決めるもの


── おばあさんの教育が洋七さん自身の子育てに影響していることはありますか。

私の子育ても基本的にはばあちゃんと同じ。「人に迷惑をかけたらあかんけど、あとは好き勝手に生きていけよ」と言うだけです。「学校の成績が良かろうが、悪かろうが、お父さんには関係ないから」とはよく言いました。

うちは嫁も変わっていて、娘が受験した大学に落ちたとき、「あんた、あんなに勉強したのに、ほんまに頭、悪いんやね」って笑っていましたよ。

── 子どもが進路を決めるときは、親として何かアドバイスをするのですか。

島田洋七さんアドバイスらしいことは何もしません。中学や高校くらいになれば、最終的には子どもが自分の進路を決めるんです。その子の人生は、自分で決めていくもの。それを親が「ああしろ、こうしろ」と言ったり、過剰に期待するのは、子どもが一番かわいそうです。

子どもに自分で決めさせるのも勉強。小さいうちから、自分のことは何でもやらせて、自立させたほうがいいと思います。うちの場合は、小学校高学年には、子どもの質問に対して「そんなことくらい自分で考えなさい!」と言うこともありました。厳しいかもしれませんが、子どもに自立心を芽生えさせるきっかけになると思います。

── あまり親が「あれこれ」言わない方がいいということですか。

親がいろいろ言って、その通りにさせたところで、途中で挫折してしまうこともありますから。子どもに過度に期待することは、かわいそうだと思います。それならば、最初から好き勝手にやらせたほうがいいのではないでしょうか。

高校だって、大学だって、就職にしたって、何でも自分の思い通りにはいかないんです。野球選手やコメディアンになろうと思ったら、それこそもっと厳しい倍率のなかを勝ち抜かなきゃいけないわけです。

もともとそういう世の中なのに、親に言われて自分の人生を決めていたら、いつかは絶対「アンタのせいや!」って親のせいにしますよ。 成功するにしても、失敗するにしても、自分で決めなきゃいけないんです。だって、世の中は自己責任が当たり前ですから。

と言っても親ですから、手助けはします。うちの嫁も子どもが受験するときには、夜中に起こしてやったり、夜食つくったり、いろいろしていました。 でも、それも娘が「そうしてほしい」と言うからやっていたことです。親が無理に押しつけることではありません。


何をするにも、すべて「体力」が基本!


――中学生とその保護者たちにメッセージをお願いします。

この先何をするにしても、一番大事なのは体力です。勉強するのだって、体力がなければできませんから。塾ばっかり行って、それも親が車で送り迎えしているようでは歩く機会が減ってしまい、肝心の体力がなくなってしまいます。

子どもはよく寝て、よく遊ぶことが大事だと思います。子どもが元気に育っていったら、その先は自分で勝手に決めればいいことです。子ども自身が一番気持ちいい人生が、結局は一番いい人生だと思いますよ。


島田洋七さん手書きメッセージ

プロフィール


島田洋七(しまだ・ようしち)

漫才コンビB&Bとして1980年代の漫才ブームの先駆者となる。NHK漫才コンテスト、上方漫才大賞、読売テレビ・上方お笑い大賞など数々の賞を受賞し、『もみじまんじゅう』のギャグは一世を風靡する。

現在は、漫才師としての活動の傍ら、講演、執筆活動にも精力的に取り組む。 自分の人生論や経験、おばあちゃんとの生活などを元に語る講演会は各方面で高い評価を得ている。

著書「佐賀のがばいばあちゃん」は日本のみならず、韓国版、台湾版、英語版など世界各国に広がりをみせている。 2009年に映画「島田洋七の佐賀のがばいばあちゃん」で監督デビュー。

近著に、『転起力。―人間「島田洋七」から何を学ぶのか』(創英社/三省堂書店刊)がある。

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