2012-03-29

《iPadの導入によって変化する学習スタイル》
広尾学園高校での『英単語ターゲット1900』を用いた英単語学習の調査報告


広尾学園高等学校(東京都港区)の医進・サイエンスコースでは、2011年7月から1人1台iPad を所有し、研究、調査、スケジュール管理等に活用しています。さらに2012年4月には同中学校1年生全員にiPadを導入しました。

広尾学園では、生徒たちが普段から英語に興味関心を持っており、学校では受験英語にとどまらないインターナショナルな英語学習の場を提供しています。今回、同コースの高校1年生38名に、旺文社『英単語ターゲット1900[5 訂版]』(以下「書籍」)および同書籍のiPhone / iPod touch / iPad向けアプリケーション(以下「iPad アプリ」)を提供し、iPad を用いた英単語学習の調査を実施しました。目的は、生徒が授業外で自主的にiPadアプリを活用して学習効果の向上を促すことです。
パスナビではこの調査結果のダイジェスト版を紹介します。さらに詳しい調査報告は旺文社ニュースリリース及び教育情報センターをご覧ください。また、2012年5月2日(水)に、Apple Store, Ginzaにて本件の結果報告イベントの開催を予定しています。詳細はこちらをご覧ください。

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<調査の概要>

【対象】 広尾学園高等学校医進・サイエンスコース1年生38名
【実施期間】 2012年1月10日~2012年2月21日
【実施方法】 学習期間を2回に分け、1回目は書籍のみを用いて範囲A、2回目は書籍とiPadアプリを用いて範囲Bの英単語を学習してもらう。各学習期間の前後に学習範囲の英単語筆記テストおよびWebアンケートを実施。正答数と学習状況の変化を分析した。target05-3
【回収状況】
・テスト…36名(すべてのテストを受けた生徒)に対して正答数の変化を見る
・アンケート…回収数 第1回38名、第2回38名、第3回38名
※ただし有効回答数は各設問によって異なる。

なお、今回の書籍およびiPadアプリの利用は自宅や通学時、学校や塾の休憩時間等、あくまでも自学自習の範囲に留めた(授業中では活用しない)。また、書籍やiPadアプリの使い方は各生徒に任せ、学習期間②においても書籍またはiPadアプリいずれかの教材のみを使用しても構わないこととした。


結果報告:成績の変化~「書籍とiPadアプリで学習」で平均正答数が74点アップ~


学習期間①「書籍のみで学習」および学習期間②「書籍とiPad アプリで学習」それぞれの期間において異なる範囲A、B の英単語400語の学習を生徒に行ってもらい、学習前と学習後で正答数の変化を調べました。

学習期間①「書籍のみで学習」では、クラス全体の平均正答数が58点アップしたのに対し、学習期間②「書籍とiPadアプリで学習」では、平均正答数が74点アップしました。
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※学習範囲A, Bは英単語の難易度が大きく異なることがないよう配慮した。

結果報告:学習場所の変化 ~交通機関は書籍、学校はiPad~

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「どのような場所で書籍(iPadアプリ)を使いましたか」という質問に対する回答は、自宅では書籍もiPad アプリもよく利用されていました。

また、学校で普段からiPadを活用していることから、学校でのiPadアプリ利用率が70%と書籍に比べて高いことがわかります。
生徒からは「休み時間やちょっとした空き時間に四択問題を解いた」「iPadの周りにみんなで集まって問題を出し合った」という使い方が挙げられました。

結果報告:学習方法の変化
~書籍とiPadアプリの使い分け~

「書籍とiPadアプリのどちらを多く使いましたか」という質問に対し、「書籍」と回答した生徒は44%、「iPadアプリ」と回答した生徒は56%でした。 target4-3
「書籍とiPadアプリでどのような使い分けをしましたか」という問いに対しては、「最初に書籍で単語を覚え、その後iPadアプリで繰り返し復習する」というように、両者を使い分けて学習を進めている様子が伺えました。

書籍は「読書のような感覚でじっくり読んだ」「最初に単語を覚えるのに使った」「時間が長くとれる通学時間に使った」といった意見がありました。一方、iPadアプリは「四択問題で復習した」「四択がテンポよく進むので一巡するのが速く、何度も繰り返し解いた」といった意見が挙げられました。

また学習時間については、「書籍は時間が長くとれる通学時間に使った」「iPadアプリは授業の合間に使った」という意見もあり、書籍はじっくり学習に向かうのに対し、iPadアプリは短時間で気軽に学習できたという違いもありました。

結果報告:学習意欲の変化

iPadアプリは「ゲームのような感覚でできた」「ランダムや苦手順、単語帳に載ってる順で単語の四択問題がでるので、勉強モチベーションや効率が上がった」など、生徒の学習意欲が向上したと見受けられる意見が多く挙がりました。「タイムアタックを作ってほしい」など、よりゲーム性を求める声もありました。

また、「家で息抜きにアプリの四択を解いた」という意見もあり、勉強意識を持たせることなく自然に学習に取り組ませることができた様子もうかがえました。同様に、音声についても 「音で楽しく覚えられた」など学習意欲が上がった生徒が見られました。「間違えた単語や似た意味の単語か気になって辞書で調べた」など、辞書を引く機会が増えた生徒も見られました。

以上のことから、iPadアプリで学習することで生徒の学習意欲や知的探究心が向上したと考えられます。

広尾学園 医進・サイエンスコース マネージャー 木村健太教諭からのコメント

本校では、大学受験はもちろん、その先の国際的な場での活躍を見据えた英語カリキュラムを展開しています。今回はさらに学校外での英語学習を強化させたいという思いから、入試「出る順」のターゲットの導入を決めました。

実施してみて、生徒たちがそれぞれの勉強方法を聞き合う光景を教室内で目にするようになりました。友達から情報を得て、友達同士で協力し合いながら受験のための力をつけていってほしいと日頃から考えていますので、そちらにも効果があったと思います。

書籍とアプリを同時に導入したことで、生徒自身がどの教材をどんなときに使うと自分の生活スタイルに合った学習ができるのか考えられるようになり、高1の段階でそれに気づけたのは非常に大きな意味があると思います。今回の導入が、本格的な英単語学習のきっかけになり、さらに他教科でも自分の勉強方法を考えることができたと思います。

今後も学校側で十分精査したうえで必要と思えるアプリは積極的に導入したいと考えています。

「iPadの導入によって変化する学習スタイル」イベントのお知らせ

旺文社と広尾学園が共同で実施した、iPadおよびiOSアプリケーション「英単語ターゲット1900」を用いた英語学習についてご報告します。授業外に生徒が自学自習で取り組んだ学習成果や学習スタイルの変化を詳しく報告。また、iPad導入の理由やアプリケーション利用に至った経緯、カリキュラム内での活用方法などもご紹介します。教育関係者やメディア関係者の方に特におすすめのセミナーです。

【開催日程】2012年5月2日(水)19:00~20:00
【会場】Apple Store, Ginza( http://www.apple.com/jp/retail/ginza/ )
入場無料 / 当日直接お越しください
※先着順でご案内予定。ただし、席数には限りがあります。

【出演者】
広尾学園 広報本部広報部長 金子暁教諭
広尾学園 医進・サイエンスコース マネージャー 木村健太教諭
株式会社旺文社 デジタル事業部


※広尾学園のその他取材記事「編集部注目の学校 徹底レポート」もご覧ください。




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