清水章弘先生の受験生活お悩み相談室

2014-10-17日常学習

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質問

がんばって勉強をしているのに成績が上がりません。解決法はありますか。

回答

頭の中で、勉強時間を半分にしてみましょう。



10月も半ばに入りました。心地よい涼しさが肌寒さに変わり、冬の足音が聞こえてくる季節になりました。

2学期は行事が目白押しですよね。僕もかつてはそうでした。文化祭や体育祭、部活の大会など「なんでこんなに忙しいの?!」と嘆きながら、浮足だった生活を送っていたのを覚えています。困ったもので、忙しさは重なるのですよね。

この時期は、どうしても自分を見失いがちになります。こういう時こそ、落ち着いて自分の生活を振り返ってみましょう。

さて、今月は「がんばっているのに成績が上がらない」とお悩みの方からのご質問です。

がんばっているのに成績が上がらない場合、2つの場合が考えられます。1つ目は周りがもっとがんばっている場合、2つ目は勉強のやり方が間違っている場合です。

がんばっているのは自分だけ…?


まずは、1つ目に関してご説明します。成績というのは周りの人との比較(相対評価)で決まりますので、自分よりがんばっている人が多いと、全体の平均点は上がり、自分は成績が悪くなってしまいます(たとえ前回と比べて点数だけは上がったとしてもです)。

中学生と話していると、意外とこの事実を知らないケースが多いです。これは先日、高校入試を控えた中学3年生とした会話です。

生徒「先生、勉強をがんばっているんですけど、成績が上がらないんです」 清水「へぇ、どれくらいやっているの?」 生徒「1日1時間くらいです」 清水「受験生にしては少ないよ」 生徒「え、でも部活を引退する前と比べたらずっとやっているんです。ゲームの時間も減らしましたし」

高校入試の内申点だけは別として、入試で求められる成績は、過去の自分との比較ではなく周りとの比較で決まります。同じ志望校を目指す友達が毎日何時間程度勉強しているのかを聞いてみてください。何人かに聞いてみて、「あれ、おかしいな、私/僕の方がずいぶん長い時間やっているのにな」と思った場合は、2つ目の場合が考えられるでしょう。

2つ目とは、勉強のやり方が間違っている場合です。その場合は、この問いかけを自分にしてください。

「勉強時間を半分にするならば、どうする?」


勉強量が適切でも成績が上がらない時は、効率が悪い勉強のやり方をしている可能性が高いです。

そういう時は、「今日から勉強時間を半分にするならば、どうする?」と自分に問いかけてみましょう。

具体的には、この3点を中心に、「今日から勉強時間を半分にするならば、①何を②どれくらい③どのように勉強する?」と考えてみましょう。すると、以下のように、普段の勉強を見直すきっかけになるはずです。

①何を(What)→「今の勉強は本当に成果に結びつくのか」
②どれくらい(How many)→「優先順位/時間配分を意識できているか」
③どのように(How)→「ムダなこと(美しいノートを作るために時間をかけすぎている等)をしていないか」「もっと効率よく勉強を進められないか」

これを考えるにあたっては、一人で答えが出ないこともあると思います。その時は周りの友達や、学校や塾の先生に相談してみてください。

ひょっとしたら、今が正念場?


ただ、上で説明した2つの場合(周りがもっと頑張っている場合、やり方が間違っている場合)のどちらにもあてはまらない場合があります。つまり、勉強量が適切で、やり方があっているのに成績が上がらない場合です。その時は、結果が出るまで待たなければなりません。

大体、勉強において努力が実を結ぶためには3か月程度かかります。人によっては、6か月程度かかることもあります。

ひょっとしたら、今が正念場なのかもしれません。ただ、勉強量が適切かどうか、そしてやり方があっているか不安な人は、周りの先生方に相談してみるとよいでしょう。

いかがでしたか。ところで、最近、40年前に発行された雑誌『螢雪時代』(旺文社)を読ませて頂く機会がありました。そこで特集されていたのが、住み込みで新聞配達をしながら大学受験を目指す高校生達でした。

朝4時に起き、新聞配達をしてから学校に行く。放課後に新聞配達をして、御飯を食べ、机に向かうのが19時。22時に寝るので、最長でも1日3時間しか勉強ができません。時間がない中でどうにかして効率的に勉強しようとしている姿に心を打たれました。(もちろん、その姿が学生の理想だとは言いませんが、当時の雑誌を読みながら、恵まれている自分の環境に感謝しました。)

ご紹介した2つの場合のうち、後者の「やり方が間違っている場合」のほうが多いと思います。新聞配達をがんばる高校生達のように、時間がないと頭を使って、効率を意識するようになります。長時間勉強しても成績が良くならないときは、あえて発想を変え、「勉強時間を半分にするならどうする?」と自分に問いかけてみてください。


親のできること




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プロフィール

清水章弘-2011年に東京大学教育学部を卒業し、東京大学大学院教育研究科に進学。2008年に、学習塾プラスティーを立ち上げた若き起業家としても注目されている。これまでに6冊の本を出版し、中学生・高校生に「勉強のやり方」を伝えている。著書に『中学生からの勉強のやり方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)や『現役東大生が教える! 頭がよくなる7つの習慣』(PHP文庫)がある。


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