「ムダ時間リスト」と「やらないことリスト」を作りましょう!
先週、自宅のリビングにクリスマスツリーを飾りました。もう12月になりましたね。街のネオンや音楽がこの季節をはなやかに演出してくれています。とは言え、気がつけば大晦日、そしてお正月が来ているのでしょう。今月は、そんな「短い」冬休みの過ごし方についてお話しをさせて頂きます。
冬休みは、たった2週間しかありません。年末年始にだらだらとテレビを見たりパソコンをいじっていたら、あっという間に終わってしまいます。「1日1日を大切にしなければならない」ということは理解してもらえていると思いますが、実際にどのように過ごせば良いのでしょうか。今からお話しすることは、高校受験が終わって大学受験や資格試験対策にも使えます。ぜひとも活用してみてください。
冬休みのように、短い期間でも集中しなければならない時期、つまり「自分を追い込みたい時期」にしてもらいたいことを2つご紹介します。
1つ目は、「ムダ時間」を算出してみることです。1日のうち、自分が「ムダに使っているなぁ」と思っている時間帯を調べてみるのです。「朝起きて、15分くらいだらだらしている」「晩御飯を食べてから1時間くらい、ソファでのんびりしている」「学校から帰って30分くらいテレビを見てしまっているな…」など、思いつく限り、書き出してみましょう。箇条書きで書いてみたら、それが「ムダ時間リスト」になります。
次に作るものは、「やらないことリスト」を作ることです。作成した「ムダ時間リスト」を見ながら、「食後に1時間だらだらするのをやめよう」「学校から帰ってテレビを見るのはやめよう(もしくは時間を短くしよう)」など、やめたいことを書き出すのです。もちろん、ムダ時間をゼロにする必要はありません。可能な限りで構いませんので、この受験シーズンだけは、多くの時間を勉強に充ててみましょう。
さて、学習時間が確保できるようになったら、前半と後半(たとえば年末年始など)で分けてみるのがおすすめです。
①前半…「二学期の復習」期間
この時期にやるべきことは、期末テストの復習です。期末テストを解き直すことで、2学期に習った範囲における弱点を明らかにすることができます。そして、間違えた箇所(明らかになった弱点)を教科書・ノート・問題集で確認/解き直しをしましょう。
②後半…「苦手克服」期間
後半のこちらがメインです。夏休みの記事でも書きましたが、冬休みに最もすべきことは、夏休みに発見した苦手箇所を克服することです。夏休みに解いた問題のうち、間違えたところから解き直してください。気をつけて欲しいところは、さらにもう一度間違えたところは書き出しておくことです。それは、直前期にもう一度解き直すためです。間違えた問題だけでなく、もう一度見直したい問題は印をつけておくようにしましょう。この“間違え直しノート”は、自分の弱点だけを集めた、オリジナルの問題集になります。繰り返し解き直して、「もう大丈夫!」と安心してから本番に臨むようにしましょう。
なお、この時期は過去問を解いている人も多いと思います。前月に過去問の使い方をまとめてあります。よかったらお読みください。また、英語、数学、国語、直前期の勉強法は昨年の記事をご参照ください。
吐く息の白さが、冬の寒さを感じさせてくれます。子どもの頃、外で息の白さを楽しみながらも、ふと、人間って温かいんだなぁ、と思ったことがあります。みなさんの体の中にもきっと熱い力が眠っているはずです。出し惜しみする必要はまったくありません。中学時代の最後に、「人生で一番がんばった!」と胸を張っていえるくらいの思い出をつくってみましょう。結果はどうであれ、誇りの持てる自分に近づくことができるはずです。応援しています!
清水章弘-2011年に東京大学教育学部を卒業し、東京大学大学院教育研究科に進学。2008年に、学習塾プラスティーを立ち上げた若き起業家としても注目されている。これまでに6冊の本を出版し、中学生・高校生に「勉強のやり方」を伝えている。著書に『中学生からの勉強のやり方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)や『現役東大生が教える! 頭がよくなる7つの習慣』(PHP文庫)がある。