清水章弘先生の受験生活お悩み相談室

2015-02-18日常学習

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質問

4月から中3生になります。勉強は好きなのですが、ケアレスミスが多い傾向があります。受験勉強に向けて、ミスを減らす方法があればぜひ教えてください。

回答

まずは、「ケアレスミスだと思わないこと」から始めましょう。



指先から冷える季節になりました。うちの塾の受験生クラスでは、マスクをする人が増えています。この時期になると、僕自身も緊張するとともに、「あと少し頑張れば、春が来るんだな…」と次の季節に思いを馳せるようにもなります。その一方で、春とは、新しい受験生との「戦い」が始まる時期でもあります。質問者の方は4月から中3生ということですので、今日は少し厳しいアドバイスをさせて頂きたいと思います。

実は、このタイプの相談はよく頂くのですが、中学生の皆さんは、ケアレスミスを軽く見過ぎている傾向があります。ケアレスミスという言葉を使うとき、その中には「ちょっとしたミスだ」「いつでも治るよ」という意味が含まれているように思えてならないのです。「ケアレスミスは、重大なミスではない」と考える姿勢そのものに問題があるので、それに当てはまる人は、もうケアレスミスという言葉を使うのはやめましょう。軽くとらえる気持ちが、真因(真の原因)をかくしてしまいます。ケアレスミスこそが重大なミスであり、治すのに時間がかかるということを、肝に銘じてください。

具体的にみていきます。一般的に言われるケアレスミスは、以下の三種類に分けることができます。

1.集中できていないときに起こるミス(散漫ミス)
2.慣れていない作業をするときに起こるミス(不慣れミス)
3.時間がなくて焦っているときに起こるミス(焦りミス)

まずは、自分のミスがどれに当てはまるのか、分析しましょう。そして、それが起こらないようにするにはどうしたら良いのか、考えてみてください。



1.集中できていないときに起こるミス(散漫ミス)


以前の記事でも書かせて頂きましたが、「集中力」みたいなものは、あまり存在しないと考えるべきです。集中力がないのではなく、そもそもやる気が出ていない可能性が大きいのです。何のためにそれをするのかを考えたり、作業を細分化してみたりしましょう。作業の細分化は、数学などでも効果的です。たとえば、分母にルートが入った二つの数の足し算をする場合、①分母を有理化する、②約分などで式を綺麗にする、という二つの作業に分けることができます。「よし、まずは有理化だ」と有理化に集中し、「有理化できたぞ、次は式を綺麗にしよう」と作業を細分化して一つずつ集中しようとすると、集中が持続しやすくなります。

また、どうしても集中できない場合、単純作業を行ってから勉強を始めるのもおすすめです。英語であれば、昨日読んだ文章の音読、数学であれば四則演算を含む単純な計算問題などがよいでしょう。単純作業をガァーっと始めると、脳の側坐核という部分が刺激され、興奮状態になってきます。僕も東大入試本番の朝、「二桁×二桁」の掛け算の問題を自分で作って解いていました。今でも仕事の気分が乗らない時は、単純作業であるメールの返信をざっと終わらせてから難しい仕事にのぞんでいます。



2.慣れていない作業をするときに起こるミス(不慣れミス)


これは、数学や英文法でよく見受けられるミスです。そういう場合は、とにかく手を動かして、同じようなタイプの問題をたくさん解きましょう。テストまでの時間が許すのであれば、同レベルの問題集をもう一冊用意してください。なぜならば、苦手な単元の場合、一つの問題集で「基礎問題→標準問題→応用問題」と進むより、同じ単元の別の問題集を用いて、「基礎問題→基礎問題(別の問題集)→標準問題→標準問題(別の問題集)→応用問題→応用問題(別の問題集)」と進めていった方が着実に力をつけることができるからです。もちろん時間がない場合は、あれこれと問題集に手を伸ばすのではなく、一冊を丁寧に仕上げてください。



3.時間がなくて焦っているときに起こるミス(焦りミス)


これは、普段から時間を計らずに勉強をしている人に多いミスです。そんな方には、日常的にタイマーを使って勉強することをおすすめします。そうすれば、本番に近い状態(焦っている状態)に慣れることができます。また、それだけではなく、もう一つの効果があります。それは、時間配分が上手くできるようになるということです。時間配分を上手く行うためには、「この問題は◯分かかりそうだぞ」と見通す力が必要です。この見通す力は、日常的に時間を計ることで身につけることができます。「あれ、意外と時間がかかっちゃったな」「おっ、この手の問題は得意だな、早く終わったぞ」とトライ&エラーを重ねることで、見通す力を自然とつけていきましょう。

いかがでしたか。ケアレスミスって、案外、奥が深いのです。「たかがケアレスミス」と放っておくのではなく、「ケアレスミスは万病のもと」ということを理解して、毎日丁寧に学習を進めてみてくださいね。応援しています!


体調管理




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プロフィール

清水章弘-2011年に東京大学教育学部を卒業し、東京大学大学院教育研究科に進学。2008年に、学習塾プラスティーを立ち上げた若き起業家としても注目されている。これまでに6冊の本を出版し、中学生・高校生に「勉強のやり方」を伝えている。著書に『中学生からの勉強のやり方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)や『現役東大生が教える! 頭がよくなる7つの習慣』(PHP文庫)がある。


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