清水章弘先生の受験生活お悩み相談室

2014-11-14入試対策

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質問

高校受験を控えた中学3年生です。最近、志望校の過去問を解きはじめました。 過去問対策のコツがあれば教えてください。

回答

(過去問を解く「3つの意味」を意識しながら解きましょう。



徐々に寒くなってきましたね。最近、マフラーをつけるようになりました。茶色と赤色と緑色の、ストライプのマフラーです。2年前に買ったものですが、これをつけると2年間の冬の思い出が不思議と蘇ってくるのです。洋服に思い出が染みついているのかもしれませんね。

来年の冬、いま皆さんが身につけている冬服をタンスから出すとき、きっとこの受験生活を思い出すことでしょう。その時に笑顔で思い出してもらいたいと願いながら、今月も頑張ってご質問にお答えしたいと思います。




やみくもに過去問を解くだけでは、成績は上がらない…?!


さて、今回も良いご質問をいただいております。過去問と聞くだけで背筋が伸びますね。しかし、過去問に関して意外と知られていないことがあります。それは、「やみくもに過去問を解いているだけでは合格に近づかない」ということです。目的意識を持って解くようにしましょう。

過去問を解く意味は、大きく分けて、3つあります。

1.「傾向」を知る
2.「距離」を測る
3.「弱点」を見つける



過去問とは、高校からのメッセージ!


1つ目は、「傾向」を知ることです。過去問というのは、高校からのメッセージなのです。「うちの県(もしくはうちの高校)は、これが解ける中学生を求めているよ」と教えてくれているのです。まずはそのメッセージをつかむ必要があります。それでなければ、非常に遠回りな受験勉強をしてしまうことになるからです。難易度、時間配分、問題形式など、一問ずつ丁寧にみていきましょう。数年分解いてみたら、「第1問で◯点、第2問で△点取れそうだな…」とシミュレーションをしてみてください。

2つ目は、「距離」を知ることです。ここで言う距離とは、志望校と自分の実力との距離のことです。あと何点伸ばせば、第一志望校に合格することができるのかを計算してみましょう。そこから逆算して、毎日の勉強量が決まります。ただし、焦りは禁物です。仮に「100点伸ばす」という結果になったとしても、気落ちする必要はありません。「1日あたり約1点伸ばす」と考えればいいのです。それなら、できるような気がしてきませんか?



過去問を解いて、すべきことを明確にしよう!


3つ目は、「弱点」を見つけることです。ここが一番大切です。過去問を解いていても、入試本番で全く同じ問題は出ません。「やみくもに過去問を解いているだけでは合格に近づかない」というのは、そういうことです。ただ、これも先ほど書いたように、数年分解いてみれば傾向はわかります。その傾向のうち、自分が苦手な分野や形式を理解し、対策をしていくのです。「英文法の穴埋め問題が苦手だな」「因数分解の計算問題、複雑になるとできないな」「社会のグラフ読み取り問題の解き方がわからない」など、気になるところを書き出してみましょう。対策は学校や塾の先生に相談してみるのがよいでしょう。「過去問を解いた結果、こういう問題が苦手なことがわかりました。おすすめの問題集はありますか?」と先生に聞いてみてください。きっと「お、やる気あるな!」「具体的でいい相談だな!」と思ってもらえるに違いありません。このように「克服すべき苦手分野・形式はどこかな…」と探しながら過去問を解いていくと、最後にやるべきことがはっきりしてくるのです。

いかがでしたか?
青春の中学生活。色んなことがあったと思います。最後の締めくくりは、高校入試。おそらく一生忘れることはないでしょう。
僕は中学入試と大学入試を経験しましたが、遠い昔の中学入試にもかかわらず鮮明に覚えています。寒い2月1日。「ここに通えたらいいなぁ」と思いながらくぐった正門。しんとした教室、暖房のきいた食堂。「この人が先生かな…?」と、すれちがう大人の方々には、幼いながらも失礼のないようにしました。
結果として、残念ながら第一志望校には落ちてしまいましたが、その経験から多くを学び、大学受験では現役で東京大学に合格することができました。中には「たかが入試」という方もいらっしゃるかもしれませんが、人生のイベントとして学びも多く、「されど入試」なのです。

プレッシャーも大きいはずです。これから「もうダメだ」と心が折れそうになることもあるかもしれません。そういう時は、支えてくれたご家族、先生、友達の顔を思い出してみてください。「みんなを喜ばせたい」という気持ちが、きっと皆さんに力を与えてくれることでしょう。誰かのためになりたいという純粋な気持ちほど、尊くて強いものはありません。最後まで自分を信じて、突き進みましょう!
来月は冬休みの過ごし方をお話ししたいと思います。


過去問対策のコツ




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プロフィール

清水章弘-2011年に東京大学教育学部を卒業し、東京大学大学院教育研究科に進学。2008年に、学習塾プラスティーを立ち上げた若き起業家としても注目されている。これまでに6冊の本を出版し、中学生・高校生に「勉強のやり方」を伝えている。著書に『中学生からの勉強のやり方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)や『現役東大生が教える! 頭がよくなる7つの習慣』(PHP文庫)がある。


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