清水章弘先生の受験生活お悩み相談室

2013-11-15模試・定期テスト

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質問

高校受験を控えた中学3年生です。
定期テストの成績が安定せず、悩んでいます。どうしたらよいでしょうか。

回答

秋までは安定しなくてOK
あまり気にせず、テストの復習を通して、少しずつ単元を定着させましょう。



皆さん、こんにちは。清水章弘です。
私は学習塾(「勉強のやり方」を教える塾プラスティー)の経営以外に、学校や教育委員会と提携して学力向上のお手伝いをしています。もちろんテストの成績だけを上げようとしているわけではありませんが、テストの結果も非常に大切にしています。そのようなお仕事をしていますから、毎月数百人分の模試や定期テストの成績表を分析しています。また、成績表やテストの答案を見ながら、たくさんの生徒たちと面談も繰り返しています。
「どうしたら定期テストの成績が安定しますか?」という相談も、そのなかで多いもののひとつです。

まずはシンプルに、「成績の安定」=「単元の定着」と考える!


今回の「どうしたら成績が安定しますか?」というご相談に対して、テスト分析の経験を踏まえた僕が出す答えは「秋までは安定しなくてOK」です。これがどういうことか、ご説明したいと思います。

3年生の秋までと冬以降の違いは、「範囲をひと通り勉強し終えているかどうか」です。
秋までは、多くの受験生はまだ中学範囲を1周できていません。まだ1回目ですので、きちんと定着させるための演習を積んでおらず、得意な単元・不得意な単元にばらつきが出てしまいます。
たとえば、英文法の「関係代名詞」は中学で習うほぼ最後の単元ですが、習ったばかりでは「whichが物、whoが人」くらいの理解にとどまるのがほとんどです。しかし、関係代名詞は長文で読める/訳せるかどうかが鍵になります(難しい入試では英作で自在に書けるかどうかも)。これは関係代名詞を習った後、時間をかけて繰り返し長文を読み込んで定着させていかなければなりません。

いろんな単元の問題が集まったものがテストです。一つひとつの単元を定着させていくなかで、成績は安定していきます。それぞれの単元を定着させるには、習ってから少し時間がかかりますから、秋までのテストの成績は安定しなくて当たり前なのです。
もちろん、だからといって、テストの成績を気にしなくていいというわけではありません。テストを通して定着していない単元が見つかったら、必ず集中的に復習をするようにしましょう。

以上、成績の安定に関して述べてきましたが、ここで気をつけなければならないことがあります。
それは、テストには「落とし穴」がいくつかあるということです。学力(単元の定着力)だけ高めればよいというわけではなく、それ以外にも必要な力があるのです。ここでは、それを「テスト力」と呼ぶことにしましょう。

テスト慣れをしながら、「テスト力」をつけよう!


「テスト力」とは、一言でいえば、持っている実力を出し切るために必要な力のことです。今回の連載ではそのうち3つをご紹介したいと思います。

テスト力①「時間配分力」
テストは普段の勉強と違い、「制限時間」というプレッシャーが強くかかります。「時間が足りなかった!」「全然終わらなかった!」という経験は多くあると思いますが、ペースを考えずに問題を解いていると、このようなことが起こりかねません。「この問題は何分で終わりそうだ」「30分後にはここまで終わらせる」と時間配分をする力が求められます。
時間配分力をつけるために、普段からタイマーで時間を計りながら勉強しましょう。そうすれば、「こういう問題にはこれくらいの時間がかかる」というのが自然とわかるようになります。

テスト力②「取捨選択力」
時間配分をする力と同じくらい大切なのは、取捨選択する力です。テストは合計点を競うゲームのようなものですから、難問に時間をかけて正解するより、簡単な問題で点数を集めていくほうが結果がよくなります。
私は中学時代、テストがはじまってもすぐには解きはじめませんでした。最初の30秒~1分程度で、まずテストの問題の全体を眺めていました。そこで「これは解く」「これは捨てる」と取捨選択をするのです。
取捨選択力をつけるためには、テスト後に反省するのが効果的です。テストの復習をするときに、「どこで点数を取るべきだったか」「どこを捨てるべきだったのか」という視点で見直すのです。取捨選択力は訓練でつけることができます。また、正しく取捨選択するには上記の時間配分力も必要になりますから、これら2つの力は同時に伸ばしていきましょう。

テスト力③「体調管理力」
「力」といえるかはわかりませんが、これも忘れてはいけません。本番に力を発揮するためには、テスト前日、いや実は前々日からの準備が必要になってきます。
前々日の夜に早寝をするのがおすすめです。そうすると、前日の朝早起きができて、夜には少し早めに眠くなりますから、夜更かしをしなくて済みます。詳しくはかつての連載「東大生が教える! 中学生のための頭がグンとよくなる勉強法」の第2回「【入試直前特別号】入試本番で気をつけること」をご参照いただきたいと思います。

本当の成績の安定には、上記3つの力が不可欠です。単元を定着させていくと同時に、これらの力もつけていきましょう。




どうでしょうか。今回は「秋までの成績は安定しなくてOKである」こと、「成績の安定のためには単元の定着が必要である」こと、さらに「単元の定着以外にテスト力も必要である」ことをお話ししました。
テストを上手く活用し、志望校の合格につなげてください。皆さんの受験の成功を心から応援しています。



成績安定




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プロフィール

清水章弘-2011年に東京大学教育学部を卒業し、東京大学大学院教育研究科に進学。2008年に、学習塾プラスティーを立ち上げた若き起業家としても注目されている。これまでに6冊の本を出版し、中学生・高校生に「勉強のやり方」を伝えている。著書に『中学生からの勉強のやり方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)や『現役東大生が教える! 頭がよくなる7つの習慣』(PHP文庫)がある。


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