2011-01-15

はばたくチカラ
中学生・高校生の部活File

志望校選択の理由のひとつになる「部活動」。さまざまな部活動を通じて輝いている先輩方の姿を編集部が取材します。

豊島岡女子学園中学校・高校 コーラス部(前編)

部員数 中学生:73名 高校生:45名
部活動の特徴 「自分を生かしながら他も生かす」ことを目指して日々努力しています。合唱に必要なものは良質な声と仲間を思いやる心。個人的な技術磨きも大切ですが、人との繋がりを意識して心と声を「合わせる」ことで合唱は生まれます。桃季祭は中高一緒に、コンクールは中高別に活動しながら、一人ひとりが主役として頑張っています。(顧問:柴田先生)

豊島岡女子学園中学校高等学校 のコーラス部は強豪校として知られています。2010年の「第63回 全日本合唱コンクール全国大会」では中学校・高等学校ともに金賞を受賞し、高校は文部科学大臣賞も受賞しました。さらに、「第77回 NHK全国学校音楽コンクール」では、高校が銅賞を受賞しました。そんなコーラス部から、高校の部長の川名さん(高校2年)、杉本さん(高校2年)、松下さん(高校2年)、斎藤さん(高校1年)、中学校の部長の鷲見さん(中学3年)、顧問の柴田先生にお話を伺いました。 後編はこちら

photo

後列・左から 川名さん、松下さん、鷲見さん
前列・左から杉本さん、柴田先生、斎藤さん

■全国コンクールで中学・高校ともに金賞受賞! 日々の練習は限られた時間で集中!
-2010年度は全国コンクールで、すばらしい成績を収めていらっしゃいますが、今年はとくに生徒さんたちの実力が伸びたのでしょうか?
柴田先生
中学校はこれまでに全国大会に4回出場しています。一方、高校は大学受験があるので、2年生までしか部活動ができません。そうなると、人数が少なくなって声量も落ちてしまいます。例年、コンクールに出場する高校生の部員は20人程度なのですが、今年は34人でしたので、例年と比べると多いほうでした。このように部員数が多かったことは賞をいただくことができた要因のひとつだと思います。
-毎日どのくらい練習をしているのですか?
柴田先生
年間を通して、1・2学期はほぼ毎日練習しています。また、コンクール前も毎日、朝練・昼練をしています。生徒の下校時刻が17時と決まっているため、練習時間は短いのですが、その分皆集中力を高めて濃い時間を過ごしています。コンクール前はまさに合唱モードですね。
-コンクールの曲はどのようにして決めるのですか。選曲時、意見が割れることはあるのでしょうか。
川名さん
皆から歌いたい曲を募って、候補を出してもらいます。もちろん先生にもお願いしています。そこから多数決で決めるのですが、基本的に以前歌ったことのある曲を選ぶことはありません。知らない曲に挑戦するほうが楽しみです。曲を決める段階では皆「勝ちにいくぞ!」っていう気持ちはあるのですが、練習を重ねるうちに「この曲をもっと美しく歌いたい!歌いこみたい!」っていう気持ちに変わっていくんです。ちなみに、今年の高校の曲は柴田先生が選んでくださった曲になりましたが、最後に残った2つの候補曲で票がわれていました。
松下さん
一票差だったと思います。すごい接戦でした!

■先輩の歌声に魅了された!
-コーラス部に入ったきっかけについて聞かせてください。
松下さん
私は小学生の時に、文化祭でコーラス部の演奏を聴いて、受験する前から「この学校に入ったらコーラス部に入る!」と決めていました。それくらいに歌声が心に響きました。
川名さん
私も小6のときに文化祭に行ったのですが、そのときはコーラス部の発表は見に行きませんでした(笑)。豊島岡のコーラス部が強いことも知りませんでした。入学してから、運動系と文化系どちらの部活にするかで迷っていたのですが、姉の友達がコーラス部にいたので、演奏を聴きにいきました。そしたら、「これはすごい!」って鳥肌が立っちゃって。そもそも歌を歌うことはあまり好きではなかったのですが、勢いで入部してしまいました(笑)。
斎藤さん
小学生の頃に文化祭に行ったとき、コーラス部の方たちとすれ違った時に「コーラス部入ってね!」って声をかけていただいたんです。入学して、新入生歓迎演奏会に聴きに行ったら、ものすごく上手で圧倒されました。そこで私も「自分も一緒に歌いたい! 仲間に入りたい!」って思いました。
鷲見さん
私は小学校のとき、ピアノや吹奏楽をやっていたので、もともと音楽はすごく好きでした。豊島岡は部活数が50程度あってとても多いため、入学当初は色んな部活を見学してみようって思っていたのですが、コーラス部の新入生歓迎会に行ったら皆と同じように鳥肌がたってしまって(笑)。「絶対入ろう」って思いました。
杉本さん
新入生歓迎会のときにコーラス部の発表を聴きにいったのですが、「すごいうまい!!」って感動しちゃったんです。それで、私もその中に入って歌を歌いたいなって思いました。私のように、実際にコーラス部の歌を聴いて感動して入部する人は多いと思います。
-杉本さんは、中高一貫校の豊島岡に高校から入学されたそうですが、高校から中高一貫校に入学されて、すぐに馴染めるのでしょうか。
杉本さん
コーラス部では、まずは高校からの入学者(※以下 高入生)から仲良くなり、そのあと中学校からの入学者(※以下 中入生)とも仲良くなりました。
柴田先生
高入生は2クラスしかありませんが、中入生も高入生もお互いが仲良くなりたいと思っています。すぐ馴染めると思いますので、高入生は心配しなくても大丈夫です。
-コーラス部に入って「苦労した、大変だった」という経験はありますか?
川名さん
一人ひとり声の質が違うのに、各自が思い思いに歌ってしまうと、きれいなハーモニーができません。「皆で声を合わせよう」って意識したり、心をひとつにしないといけない。ただ、それがなかなか難しくて…。普段から高2が高1に教えるなど、上級生が下級生に教えたりすることも多いです。やっぱり、周りの皆に助けられたっていうのが大きいですね。
また、今年はコンクールに勝ち進んだこともあり、文化祭の練習が例年の半分程度しかできませんでした。文化祭ではコーラス部は「アニー」というミュージカルをやりましたが、短い練習期間しかなかったので、「成功しなかったらどうしよう…」と、とても悩みました。先輩方も見にいらっしゃるので、恥ずかしくないように仕上げたかったです。
松下さん
私は「アニー」で主役を演じさせていただいたのですが、じつは失敗してしまった箇所があって…。台詞がストンって抜けおちてしまったんです。幕が下りた後は気が緩んだのと、やり遂げたっていう気持ちとで、泣き崩れてしまいました。今回は練習する時間が本当に少なかったです。台詞をちゃんと全部覚えたのが一週間前くらいだったかな。だから、これで本当に何も覚えていなかったらどうしようって不安にかられていました。私ができなかったらそれこそ舞台は全く進まないので、当初はすごくプレッシャーを感じていましたね。でもその分、今回の文化祭で得ることのできた達成感は本当に大きかったです。
斎藤さん
でも、先輩たちは堂々と歌っていて、本当にすごいなあと思って見ていました。
■生徒たち自らが「考える力」を身につける指導を
-柴田先生は普段から、つきっきりでご指導なさるのでしょうか。
柴田先生
文化祭練習は私は基本的に何も口出ししません。発表前にリハーサルがあるのですが、その時に駄目出しをするだけです(笑)。でも、たいていその後の数日間で一気に巻き返してくれます。これはまさに伝統とも言えるのですが、私からは一切意見を言わない分、子どもたちが自分自身で考えるようになります。自分たちで決めるのって責任も伴いますし、プレッシャーも多いのですが、その分やり遂げた後に得られる充実感は大きいと思います。
-柴田先生のご指導は厳しいのでしょうか。
川名さん
日常の練習で先生が来られる時間帯は、部員は集中をとぎれさせないで1時間休みなく歌い続けます。コンクールの直前で厳しく叱っていただくこともあります。NHKコンクールのときは、2日前にすごく怒られました。先生が怒ってくださることで、皆が「ちゃんとやらなきゃ!」と思えるのでありがたいです。
柴田先生
皆に「挽回できる力」があるから、本番直前でも必要があれば叱ります。

<柴田先生からメッセージ>
コーラスは、声がきれいになるとか、歌が上手になるとか、個人的なことが目標になりがちですが、大事なのは「仲間」です。横のつながりと縦のつながりの調和が、コーラスに現れます。

戦って人を倒していくのではなく協調性を培うことで、一人ひとりが小さな存在でも、皆で歌うことで大きな合唱ができあがります。
人と人とのつながりから、思いがけない大きな効果が出てくると思います。

上級生には、全体を見守りながら、気遣いができるようになってもらいたい。
そのためにはどうすればいいかというのを、自分たちで考えて行動してほしいです。
「自分を生かしながら、他を生かす」ことを常に意識してもらいたいですね。

後編は、こちらからご覧ください。




  • はてなブックマークに追加
  • Facebookでシェア
  • Twitterでシェア
  • Google+でシェア


編集部オススメ
受験に関するアンケート受験に関するアンケート

一日の平均睡眠時間は?【受験生に質問】