2009-12-07

英語の達人に聞け!

戸田奈津子さん

記事協力:神田外語大学 神田外語学院

将来の道を示す光は「好きなこと」です。
好きなことを、得意なことにすれば
必ず夢に向けて道は開けます。

映画字幕翻訳の第一人者である戸田奈津子さん。戸田さんの青春は、映画に彩られていました。映画が大好きになり、映画の中の会話がどんな英語なのか興味が沸き、好きな俳優のセリフを全部知りたいと思い、英語を勉強するようになったといいます。「好きな勉強は苦にならないはず。好きという力で自分の可能性を広げてほしい。好きを得意にすることで、将来の道が開けていくのです」と、英語を学ぶみなさんにエールを送ってくれました。

映画が好きになったことで英語の勉強に力が入りました。

私は、映画の字幕翻訳を仕事にしています。そういう仕事をしていると多くの人が「英語のプロ」と思うようですが、正直、英語のプロと思ったことはありません。今でもわからない単語や表現が出てきます。言語は絶えず変化する生き物。映画の世界も同様ですので、日々その奥深さを感じています。

私は、小学校高学年の時に終戦を迎え、その後、外国語のために禁止されていた外国映画がたくさん日本に入ってきました。ものめずらしさから、母と共に映画館に通ううちに、私は自分たちにないものをたくさん見せてくれる映画に夢中になっていました。

中学に入り英語を習い始めると、映画の中の会話がどんな英語なのか興味が沸き、好きな俳優のセリフは全部知りたいと思いました。ですから、他の教科はともかく、英語だけは勉強しました。

また、中学2年の時に出会った英語の先生の学習方法がとても印象的で、そのおかげでもっと英語が好きになりました。その先生は、毎回生徒に英作文の宿題を出しました。短い英作文なのですが、中学生には難しいものです。家で辞書をひきながら苦労して書いた英作文を次の授業の時に黒板に書き出して、皆で「ここをこう直した方がいい」と意見を言い合うのです。これは基礎学力をつけるのに大きな力になりました。

英語力をつけるには4本の柱が大切です。

よく英語運用の4技能といいますが、私自身の英語体験からも、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4つの要素はすべて大事だと感じています。家が4本の柱で建つように、英語を学ぶうえでも4本の柱をきちんと築いていかないといけません。ところが最近、会話をしたいという気持ちからか「聞く」「話す」の英会話の要素に偏りすぎているように思います。英語学習には「読む」「書く」も重要なのです。

私自身、英語力は「書く」ことでついたと実感しています。「書く」ということはごまかしがききません。書くことで、自分の弱点やよく理解していないところも分かります。だから英語力がつくのです。

「書く」というと身構えてしまう人が多いのですが、もっと気楽に楽しんでやればいいのです。みなさんは携帯電話でメールのやり取りをしていますね。そのワンセンテンスを英語にしてみるのはどうでしょう。

戸田奈津子さん

「今日、映画を見たわよ」とか、いつも書いていることを英語にするだけで勉強になります。英語が好きな友達同士で英語のメールを交換するといいですね。毎日の生活の中で英文を書く習慣をつけることが大事です。

「聞く」「話す」ということは、必然性のあるところに放り込まれれば誰でもできます。「聞く」「話す」は経験、「書く」「読む」は勉強です。今の時代には生の英語が溢れていますし、英語学習教材も豊富です。この環境を自分の力でうまく活用し、4本柱をバランスよく築いていきましょう。

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