風を起こす学校

2010-11-25西ノ岡中学校 盛永俊弘校長

【第4回】 授業が変われば学校が変わる (2)

授業を改善するために取り組まれた、生徒からの「授業評価アンケート」とは、どんなものですか?


学期の終わりに、全校生徒が全教科の授業について記入するアンケートです。各教科ごとに、「授業のがんばり度」と「授業がよくわかるか」に関しての回答(選択肢)と、「授業のよかった点」や「授業への要望」(自由記述)を書いてもらう極めてシンプルなものです。先生方には、その集計結果や要望を踏まえて授業を具体的にどのように改善していくかという“回答書”を作成してもらいます。

 

先生方にとっては、最初はかなりの抵抗感があったと思います。しかし、「ドキドキして集計結果を見ました」「生徒からの要望内容は納得です。子どもたちの指摘はその通りだと思いました」などと、子どもたちの声を真摯に受け止めてくれています。また、子どもたちの真っ当な要望を真剣に受け止めた先生ほど、具体策を考え、授業改善を図っているように感じられます。

 

授業が変われば生徒が変わる、そして学校が変わる…を実感させられた1年間となりました。

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ところで、文部科学省の研究所に勤務されていた時、全国学力テストで優れた結果を示した全国の学校を訪問調査されたそうですね。そうした学校には何か秘密や共通性があるのでしょうか?

 

私も関係させていただいたそのプロジェクトの成果は、事例集(『全国学力・学習状況調査において特徴ある結果を示した学校における取組事例集』2009.8)として、国立教育政策研究所から印刷物とホームページで公表されています。各校の様々な取組は事例集を見ていただけたらと思います。

 

最初に共通して感じたことは、どの学校も深い教材研究と的確な児童生徒理解に基づいた“わかる授業”が実践されていることでした。


事例校では、『基礎的・基本的な知識・技能の習得』のために、明確なねらいと工夫のある発問や指示、丁寧なノート指導などが実践されていました。板書を工夫されている学校もありました。 1回の授業で板書を2回3回と消すことなく、1枚で書かれるため、生徒は学習の見通しを立てやすかったり、授業の最後に学習をしたことを振り返ることができます。

 

さらに、習得した知識を活用して、思考力・判断力・表現力という学力の育成を図ることをカリキュラムにきちんと位置づけた、計画的な授業づくりが追究されていました。特に、多くの学校で、各教科等における言語活動の充実が重点的課題として取り組まれていたことが印象的でした。 事例集の総説にも紹介されていますが、授業以外の取組、例えば読書活動の充実、校内研修会の積極的な実施、家庭との連携の工夫なども共通して活発に取り組まれていました。

 

事例校の取組の背景に、校と児童生徒や保護者との間に存在する強い信頼関係、教職員集団のチームワーク(“同僚性”)、的確な現状認識(課題意識)と明確な目標の存在なども感じさせられました。

 

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こうした事例校の特徴や実践を、本校でも参考にしながら取組を進めています。

 

~第4回目 キーワード ~

・授業が変われば生徒が変わる、そして学校が変わる。
・思考力・判断力・表現力という学力の育成を図るための計画的な授業づくりを追究する。




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プロフィール

盛永俊弘-京都府向日市立西ノ岡中学校校長。学校心理士。京都府乙訓教育局人事主事、同総括指導主事、文部科学省・国立教育政策研究所教育課程研究センター情報統計官を経て、2009年4月より現職。山森光陽・荘島宏二郎編『学力-いま、そしてこれから』(分担執筆)。


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